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軽快、心躍るパレード 4年ぶり「はねこフェス」 笑顔広げ実りの秋祝う

 収穫の秋を祝う石巻市桃生地区最大のイベント「ものうふれあい祭2023はねこ踊りフェスティバルin桃生」が9日、桃生植立山公園で開かれ、主催者発表で約1万2千人が来場した。コロナ禍の中止を挟んで、4年ぶりの復活。恒例のはねこ踊りコンテストやパレードを実施し、小気味よい囃子や太鼓演奏に合わせ、約550人の踊り手が乱舞。活気あふれる踊りを魅せた。

 同祭は桃生町寺崎地区に伝わり、県の無形民俗文化財に指定されているリズミカルな豊年の舞「寺崎のはねこ踊」を中心に据えた催し。その軽快な舞いを一目見ようと地域外から多くの人が集まる。

 イベントは桃生中学校の吹奏楽部による演奏で幕開け。はねこ踊りコンテストには桃生地区の児童生徒や教職員、宮城教育大学の学生ら計8チームが出場し、自由な服装や演出で観衆を魅了した。

 日没ごろからメインのパレードを実施。13団体の踊り手たちが列をなし、投光器で明るく照らされた約300メートル区間を舞い踊りながら進行。沿道で観覧していた高齢者もたまらず踊り出すなど、熱気は最高潮に達した。

 中津山二小の佐藤綸さん(6年)は「こんなにたくさんの人の前で踊るのは久しぶりで緊張したけど良い思い出」と満面の笑み。コロナ前も毎年見に来ていたという石巻市外の男性(67)は「はねこ踊りは迫力があり、見ていて楽しい。舞い踊る子どもたちの数も多くていいよね」と話していた。

 寺崎はねこ踊り保存会の佐々木一会長は「皆が待ちに待っていたイベントであり、復活できて良かった。はねこの良さを多くの人に感じてもらう機会にし、ここから再び魅力を発信したい」と思いを語っていた。

 フィナーレでは約700発の花火が打ち上げられ、桃生の夜空を彩った。【山口紘史】





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