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身入りふっくら冬の味覚 生食用カキ出荷 むき身作業始まる

 石巻地方で11日、生食用カキの水揚げ、出荷作業が始まった。県漁協石巻湾支所の万石浦鮮かき工場=石巻市渡波=でもカキむき作業がスタートし、漁業者が殻から素早くむき身を取り出した。

 宮城県は、広島県に次ぐ全国2位のカキの一大産地。東日本大震災前は約4000トンを出荷し、被災後の復旧を経た平成26年以降は約1700トンで推移している。今年は海水温の変化などで例年よりも生育が遅れ、石巻地方では出荷解禁の指針となる9月29日より2週間ほど遅らせ、身入りが良くなるのを待った。

note用生カキ出荷開始 (89)

 万石浦鮮かき工場では、11日午前6時半ごろから約200人で計2トンのカキむき作業を行った。カキはこの日の夕方に入札され、早ければ12日にスーパーなどに並ぶ。

生カキ出荷開始 (85)

慣れた手つきで次々とカキの身を取り出した

 県漁協石巻湾支所かき部の齋藤幸一部長は「今年も身がふっくらとして、どこに出しても恥ずかしくない上々の出来。地元のカキを味わってほしい」と話していた。コロナ禍で飲食店での需要は落ち込んでおり、スーパーなどでの販売増加を期待したいという。

 県漁協のカキの出荷は3月いっぱいまで続き、一部の浜では6月まで続く。石巻湾、石巻地区、石巻東部の3支所は環境に配慮した世界基準のASC認証を取得しており、高品質な県産カキのブランドイメージをさらに強化する取り組みを進めている。【渡邊裕紀】


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