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教習所でスケボー練習 石巻第一自動車学校 休校日使い文化後押し

 東京五輪で正式種目となったスケートボード(スケボー)。日本人選手の金メダル獲得も相まって、コロナ禍でも密にならずに楽しめるスポーツとして人気を集めている。石巻市では新しい練習場所として、自動車学校の敷地を使う試みが石巻市泉町の石巻第一自動車学校(齋藤祐司社長)で始まった。19日には東日本スケートボード協会(勝又秀樹代表)の会員らが試走し、路面感触などを確かめた。自動車学校の敷地を活用した練習場所は全国でも珍しいという。

 同協会の勝又代表は震災後、被災した同市魚町の倉庫を使って時限的にスケートパーク運営し、地域の競技人口拡大に力を注いできた。石巻市、東松島市にも公営パークの整備を求めるなど今も広く活動を続けている。

第一自動車学校教習所がスケボー練習場に (7)

自動車、二輪車だけでなく活用の幅を広げた

 現在、石巻地方では中瀬公園や女川町の公設スケートパーク以外に練習場所がほぼない状況。そこで同校は休校日(日曜日)で他に利用がない日に、スケボーの練習をしてもらおうと試験的に開放を始めた。

 この日は広い教習所全体を使ってスケボーで試走。元々、市街地で発展してきた競技だけに、教習所内は歩行者や自動車の往来がない「自由に使えるストリート(市街地)」。路上に大きな箱やジャンプ台などの構造物を置き、さまざまな技を繰り出したほか、ゆっくりと教習所内を滑走する「クルージング」も楽しんだ。

 中瀬公園でもスケボーはできるが、親子連れや球技などを楽しむ人たちもおり、互いの距離感を維持しながら滑らねばならない。女川町の公営パークでは気兼ねなく練習できるが、石巻市内の中高生が足を運ぶには遠いなど立地がネックとなっている。

note用第一自動車学校教習所がスケボー練習場に (17)

歩行者や車を気にすることなくスケートボードを楽しんだ

 勝又代表は「練習場所が少ない中で、齋藤社長の申し出は本当にありがたい。路面の状態も良く、BMX(競技用自転車)などの練習にも活用でき、多くの可能性が見えてくる」と話していた。齋藤社長も「休校日を有効活用してもらい、地域で若者たちの文化を後押しできれば何より。近隣への了解などを得ながら、発展していってくれれば」と期待を込めていた。

 同校では今後も、休校日に練習場所として教習所内を貸していく考えで、次回は10月17日で当日参加可能(無料)。同校の大森裕基総務部長代理は「休校日などを利用した教習所レンタル事業は、警備訓練などで活用されている。今回はスケボー愛好者に開放することで、交流の深まる場になってくれれば」と話していた。【渡邊裕紀】


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