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かわいい〝ケーキ缶〟登場 石巻駅前に自販機設置 飲食店経営の浅野さん 「見た目も味も楽しんで」

 鮮やかな断面が目を引く「ショートケーキ缶」の自動販売機が石巻市内に初登場し、22日からJR石巻駅前で稼働を開始する。コロナ禍で定着した非対面の販売であり、手掛けたのは飲食店経営の浅野基さん(31)。ケーキ缶は都内や北海道などで注目を集める販売形態で、透明なプラスチック容器に入り、ケーキの断面が美しく見えるのが特長。写真映えするため、若者を中心に人気を集めそうだ。

 浅野さんは「ナイスピクニックデイ」=石巻市鋳銭場=、「釜めしかふぇ万石庵」=同市三和町=を営む。コロナ禍の現在は店舗を開けず、キッチンカーで市内を回るが、売り上げは厳しい。そこで都内などで注目のケーキ缶に目を付けた。

イチゴとクリーム、スポンジの断面が美しいケーキ缶

 石巻、東松島産のイチゴと北海道産の生クリームを使い、缶の中でスポンジケーキが織り成す美しい層を作り上げている。全て手作業であり、1日の生産量は約50個という。

 試験的にキッチンカーで販売すると、若い女性を中心に注目を集めた。売れ行きも好調となり、都内と同じように自販機のスタイルに切り替えた。

駅前に設置された自販機。右が冷凍、左が冷蔵タイプ。「地域の個性を出せたら」と浅野さん

 販売機は冷蔵、冷凍の2種類あり、冷蔵販売は330ミリリットル缶が900円、250ミリリットル缶が600円。チョコ味もあり、備え付けの使い捨てスプーンですぐに楽しめる。冷凍は約1カ月保存でき、地元飲食店である焼き鳥翔輝=同市双葉町=、カフェ蓮=同市立町=とも連携し、つくね、直径12センチのホールケーキも同じ自販機の中で販売している。

 浅野さんは「今回をきっかけに飲食店のつながりができ、個性的な自販機の設置がさらに進めば」と期待していた。市内には焼き鳥や牛タン、ギョーザなどの自販機が設置されており、コロナ禍の新たな販売手法として注目されている。【渡邊裕紀】


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