見出し画像

どうする花火打上げ場所 第100回石巻川開き 中瀬、開北、南浜の3候補地

 第100回の記念大会となる石巻川開き祭り(8月5、6日)は、最大の呼び物である花火大会の打ち上げ候補地に一長一短があり、絞り込みに時間を要している。候補地は以前の中瀬公園と開北橋下流、新規の石巻南浜津波復興祈念公園。市と石巻商工会議所の祭実行委員会は「市民の声を反映した場所」という官民の記念事業検討委員会の提言を踏まえ、13日からアンケートを始める。

 中瀬公園からの打ち上げは、近距離で迫力のある花火の観覧が可能。安全対策の関係で花火の直径が100メートルの2.5号玉までしか上げられず、発数も県内他の花火大会と同規模の6600発が限界という。石巻駅から会場までの所要時間は徒歩10分で、3カ所の候補地で最も近い。

2018年の川開き花火(中瀬公園)

 場所が広く取れる開北橋下流は、直径280メートルの10号玉まで打ち上げることができ、打ち上げ可能な数も東北最大規模の1万6千発。石巻が発祥とされる水中スターマインの復活や水陸同時打ち上げといった豪華で豊富な演出ができる。ただ、石巻駅からは祈念公園と同様、歩いて約20分かかる。

 これまでの川開きで使用したことのない祈念公園も場所を広く取れ、ワイドスターマインなど豊かな演出が可能。しかし公園内施設や近隣にマリーナ、企業があるため、花火の大きさは直径150メートルの5号玉までに限られる。発数は県内最大規模の1万発まで打ち上げられる。

 昨年は石巻大橋下流の台船から約6千発の打ち上げ。干潮でないと内海橋をくぐって下流から台船を運べず、花火従事者の安全確保が十分にできない理由で今年の候補地から外れている。

2008年の川開き花火(開北橋付近)

 開北橋下流と祈念公園は昨年よりも盛大にできるが、駅から遠いのが難点。パレードなど陸上行事を行う街なかからも離れている。街なかに最寄りの中瀬公園はより経済効果が期待でき、よそでの打ち上げに難色の示す声が根強くある。

 記念大会の事業内容は年度内に固める予定で、花火の打ち上げ場所も市民アンケートの結果を参考にしながら総合判断する。今年の川開きは4日の前夜祭を含めて3日間とすることも検討され、花火は震災前と同様、供養花火と花火大会の2日間で行う方向で調整するという。

 アンケートは市民を対象に3月10日まで。インターネットまたは石巻商工会議所、石巻観光協会、石巻市役所・総合支所で配布する用紙で、1人1回まで回答できる。抽選で花火観覧席が当たる。問合せは石巻商議所内の実行委事務局(0225-22-0145)。ネットの回答フォームは下記のURLから。
【熊谷利勝】





最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。