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最高賞はヤマナカ「オイスターパテ」 県水産加工品品評会 入賞20点中、石巻地方10点

 県内の水産加工品を集めた「第45回宮城県水産加工品品評会」が26日、石巻市水産総合振興センター=同市魚町=で開かれた。水産加工会社など44社と気仙沼向洋高校から計110品が出され、最高賞の農林水産大臣賞には(株)ヤマナカ=同市幸町=の「オイスターパテ」が選ばれた。県を代表する加工品として秋の農林水産祭に出品される。全入賞20点の中で石巻地方の加工品は10点と半数を占めており、素材の品質と優れた加工技術を裏打ちする結果となった。【渡邊裕紀】

 品評会は水産加工業の振興を目的とし、県水産加工業協同組合連合会、県水産加工研究団体連合会と県が主催している。今年は新型コロナウイルスの影響で開会式は中止し、審査員12人で一次審査と最終審査を行った。

県水産加工品品評会3

受賞者らに賞状が手渡された

 出品はかまぼこ、塩辛、みそ漬けなどさまざま。審査員は味や見た目、パッケージデザインなどで商品の完成度を評価し、表彰式で受賞者らに賞状を授与した。

 ヤマナカの「オイスターパテ」は、海のエコラベルと呼ばれるASC認証を取得した県産カキを使い、仙台秋保醸造所の白ワインと生クリームを加えて煮込み、ペースト状にした。そこに蔵王山麓バターなどを加えて深い味わいと香りのあるパテに仕上げた。

県水産加工品品評会 1

農林水産大臣賞に輝いた「オイスターパテ」。県産カキをふんだんに使った

 同社事業企画室の太田昭彦さん(51)は「開発から完成までに9カ月を要した。個体で違うカキの味を均一にし、塩味も細かく調整して納得いく味に仕上げることができた」と商品誕生の苦労を話す。バゲット(パン)に塗って食べるほか、味の深みが増すとして塩ラーメンとの相性も良いという。

 最高賞に続く水産長官賞には、末永海産(株)=石巻市塩富町=の「はらこ飯の素」、(株)高政=女川町浦宿浜=の「ぷちあげわかめ」が選ばれた。審査員は「ぷちあげは茎ワカメのコリコリ感がかまぼことマッチしている」と評価していた。

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水産長官賞を受賞した「はらこ飯の素」と「ぷちあげわかめ」

 講評で西川正純審査委員長は「オイスターパテはアイデアが良く味も素晴らしい。はらこ飯は以前よりも味が改良され、品質が高い」と強調。商品内容が分かりやすいようにパッケージデザインも工夫されていることが好印象を与えた。

 入賞した商品は、2月17―21日にJR仙台駅で開かれる「みやぎ水産の日まつり」で販売される。

 石巻地方の入賞品は次の通り。
 ▽農林水産大臣賞=オイスターパテ《(株)ヤマナカ》▽水産長官賞=はらこ飯の素《末永海産(株)》ぷちあげわかめ《(株)高政》▽宮城県知事賞=国産魚の煮付シリーズ・真いわし《(株)鮮冷》▽宮城県議会議長賞=ほや味噌(一般社団法人カイタク)▽宮城県水産林政部長賞=いかの塩辛《(株)ヤマサコウショウ》▽宮城県水産加工業協同組合連合会長賞=ほやたまご1個入り《(有)マルキチ阿部商店》▽宮城県商工会議所連合会長賞=南部の堅豆腐 豆富天《水野水産(株)》▽宮城県水産物流対策協議会長賞=三陸産あなご醤油煮《(株)木の屋石巻水産》▽日本チェーンストア協会東北支部長賞=たら味醂干し《(株)林正》


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