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鹿肉カレーきょうから発売 上品の郷レストラン栞 注目の〝ジビエ〟看板メニュー

 道の駅上品の郷=石巻市小船越=のレストラン栞に24日、地元に生息するニホンジカの肉を使ったカレーライスが登場した。野生鳥獣の肉「ジビエ」は新たな地域食材として注目されており、来月に始まる全国フェアにも参加。新型コロナウイルスの影響で飲食店への客足が遠のく中、上品の郷の看板メニューとして定着させていく。【熊谷利勝】

上品の郷 note用ジビエの鹿肉カレー (1)

首すじ肉を使った上品の郷もみじカレー

 発売したのは地元で捕獲されたシカのネック(首すじ肉)を使った「上品の郷もみじカレー」(税込980円)、もも肉のカツを乗せた「上品の郷もみじカツカレー」(同1280円)の2種類。圧力鍋で調理したネックはくせがなく、牛に近い歯ごたえ。軟らかいももは揚げ物との相性が良く、豚のヒレカツのような食感だ。

 カレールウは鹿肉に合うよう、通常提供するものよりも辛めに調整。いずれも上品山をイメージしてご飯が盛られ、上品の郷PRキャラクターの「お郷ちゃん」が登頂したような旗が立っている。四季を表現した色とりどりのパプリカ、ピーマンが添えられ、見た目も鮮やか。辛さを和らげる生クリームは雪のイメージだ。

上品の郷 note用ジビエの鹿肉カレー (2)

もも肉を使ったカツとルウは相性抜群

 シカ肉は地元で食肉加工販売を行う丸信ワイルドミートから調達。野生鳥獣の農作物被害が各地で問題となる中、自身も狩猟を行う同社の三浦信昭社長(78)は、「こうやって地元のレストランで提供されるのが夢だった。多くの人に食べてもらうことも、問題解決への貢献になる」と試食した料理に太鼓判を押した。

 市の第三セクターである石巻産業創造(株)ビジネスサポートセンターの提案をきっかけに、若手社員を中心に考案。鹿肉は食材として地元でなじみが薄いことから、万人受けするカレーライスで提供することにし、1カ月間試行錯誤を重ねた。

上品の郷 note用ジビエの鹿肉カレー (3)

看板メニューとして定着を目指す

 何度も試食した社員の葛西洋和さん(36)は「いろいろな人の関わりでできた思い入れのある新メニュー。上品の郷を知ってもらうきっかけになれば」と期待した。家庭でも味わえるよう、レトルト商品化も検討していくという。

 レストランは午前10時から平日が午後3時、土日祝日は5時まで。上品の郷も参加する全国ジビエフェア(日本フードサービス協会主催)は11月1日―来年2月28日で、専用ウェブサイトなどで各地のジビエメニューが紹介される。


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