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震災縁に石巻で新店舗 イタリアンレストラン 鶴岡の奥田シェフ監修

 石巻市立町の複合店舗「石巻ASATTE(アサッテ)」内に3月12日、山形県鶴岡市のイタリアンレストランでオーナーシェフを務める奥田政行さん(51)監修の飲食店がオープンする。これに先駆けて3日から「アル・ケッチァーノin石巻」と題したプレオープンが始まり、石巻産の食材も使ったランチとディナーで市民らの胃袋を満たしている。【横井康彦】

3月12日から本格営業

 奥田さんは鶴岡市出身で、平成12年にイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」を開業。地場産品のPRも進め、山形県庄内総合支庁から食の都庄内親善大使に任命されている。東日本大震災が発災した翌日、同店スタッフの高橋博さん(41)が石巻市雄勝に帰省していた妻を迎えに行く際、同行したのを皮切りに、炊き出しなど被災地支援を繰り返してきた。

note用ゆったりとした雰囲気の店内で本格イタリアンが楽しめる

ゆったりとした雰囲気の店内で本格イタリアンが楽しめる

 震災から10年を迎えようとする中、一般社団法人クリエイティブタウン推進機構から石巻市への出店を依頼され、震災当時からのつながりを縁に快諾。自身が石巻市を訪れた3月12日に、新店舗「イルフリージョ」をオープンすることになった。店名は「オイルずし」の意味を持ち、しょうゆで味わう従来のすしではなく、酢、塩、オリーブオイルで魚介類の新たな味覚を提供していく。

 この新店舗で常駐シェフを務めるのが、高橋さん。「震災当時は何もすることができなかった。10年が経とうとする中、料理で少しでもこれまでできなかった支援、恩返しの思いを込められれば」と語っていた。

アルチァ―ノ石巻プレオープン

奥田シェフの運営店が石巻に誕生する

 17日までのプレオープン期間は1500円、5千円の2コースで石巻産のトマト、金華サバなど地場産品を豊富に取り入れた本格イタリアンを提供。奥田さんは「石巻は食材の宝庫だが、PRできていない部分もある。食材や生産者、料理の3つの魅力を広く知ってもらえるようにしていきたい」と語っていた。


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