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ラグビー精神熱く説く 元日本代表・伊藤隆さん 母校石巻高で初の講演

 石巻高校(高梨正博校長・生徒616人)の46回生でラグビー元日本代表の伊藤隆さん(65)=横浜市=が26日、母校を訪れ、初めてラグビー部員に講演した。フランカーとして活躍した伊藤さんは現在、関東ラグビー協会の理事など要職に就く。2年前に関東圏の石高OB会で行った講演が好評だったため、今回、後輩のために一肌脱ごうと約40年ぶりに母校を訪問した。【本庄雅之】

石高ОB伊藤さん講演 (28)

後輩を前に話す伊藤さん

 視聴覚室に1、2年生のラグビー部員14人が集合。早稲田大学ラグビー部でキャプテンを務め、社会人ではリコーに所属した大先輩と初めて対面した。伊藤さんは「OBだから気楽に聞いて」と優しい口調で話し始めた。

 最初に「ラグビーはオリンピックの原点」と題し、近代オリンピックの父と言われるフランス人のクーベルタン男爵が、英国の学校を視察した際、ラグビーと出会って、ほれ込んだ経緯を紹介した。

 伊藤さん自身がロンドン郊外のパブリックスクール・ラグビー校を訪れた時の体験を交えて「ラグビーのグラウンドだけで16面もある素晴らしい学園都市だった」と話した。
 「ぜひ読んで」と勧めたのは、ラグビー憲章。「ラグビーはインティグリティ(品性)、パッション(情熱)など5つのキーワードで読み解ける。最も大切なことは、ワンフォーオール・オールフォーワン(一人はみんなのために、みんなは一人のために)のラグビー精神と言われるが、それぞれ答えがあって全部が正解」と説いた。

石高ОB伊藤さん講演 (33)

日本開催のラグビーW杯の記念キャップを受け取る村岡キャプテン

 早大キャプテン時代に大病を患い、元の体力を取り戻すのに4年以上かかって、25歳の時に日本代表に選出されたと明かした。そして「皆さんも、これから、思いがけない何かにつまずくこともある。そういう時にこんな話を思い出してもらえればいい」と語りかけた。

 キャプテンの村岡諒彦さん(2年)は「ラグビー憲章は学校生活や社会生活にも通じるところがある。これからつらい時期があっても、前向きに取り組みたい」と話していた。

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