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始まりと、終わりは同じバンドで。

少し肌寒くなった21時前。和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」を唄うサンボマスターがあまりにもかっこよくて、『今感じている気持ちをずっと大事にしたい』と思ったのが、7年前の音泉魂(OTODAMA)だった。当時まだ16歳の高校2年生だった私が行った初めての夏フェス。

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『OTODAMA'11-'12~音泉魂~』清水音泉公式WEBサイトより引用

当時のラインナップを思いだしながらnoteを書こうと見返してみると、あまりの豪華さに驚いた。台風の影響で2011年度が中止だったので、2days開催された2012年の音泉魂には両日参加をした。家からかなり頑張って自転車を漕いで泉大津フェニックスまで行ったのも良い想い出(今の天候なら高校生でも無理)

1日目はとにかく木村カエラちゃんが可愛かった記憶が濃く残ってるのと、お目当てだった風呂上り”狂犬泉”のKINGBROTHERSがあまりにもかっこよくて。当時のことを思いだしながら目を瞑ると、まぶしい紫のライトに照らされたケイゾウさんの後姿が浮かび上がってくるぐらい。

そして、2日目のサンボマスターのライブは本当に大伝説ライブだった。ラストには大浴場の舞台に出演者が集合して、テレフォンズの石毛さんやポリシックスのハヤシさんが『ロックンロール!ロックンロール!』と叫んでいた。『私が信じているものは、やっぱりかっこいいんだ』と自信を持てたのも、この日の伝説のサンボマスターのライブがキッカケ。どでかすぎるサークルは暴れたいからできたのではなく、会場にいる全ての人がロックンロールでラブアンドピースな心を持ったからこそ自然とできたもの。大浴場の会場に広がる大きなサークルはあれ以来見たことが無い。本当にかっこよかった。

そんなライブを見てから8回目の音泉魂になるはずだった音泉魂は、昨年台風が数日前に直撃をして中止になってしまった。そして今年の音泉魂も数日前に台風15号『ファクサイ』が発生したため、あわや2年連続の台風で中止か…?となったが、奥田民生先輩のおかげて(奥田民生先輩が出演をする年は台風が近づいても外れるから)台風は関西圏から外れたため開催されることになった。

そういや、いつかの音泉魂でサンフジンズが出演したときに雨が降っていて、その時に民生先輩が『今雨が降っているのは、サンボマスターのせい』と言っていたことを思いだりもした。

話を過去から現在に戻しそう。この日最初に見たのは、フラワーカンパニーズだった。自分の中で音泉魂と言えばフラワーカンパニーズというイメージがあるのは、「サンボマスターが出なくてもフラカンが出るから(出なくても物販をしているから)音泉魂に行こう」と決めていたから。基本的にサンボが出ないフェスには行かない私が、メンバーが発表される前から行くことを決めている唯一のフェス。それが音泉魂。

音泉魂の何が良いかと言われると、あまりトイレに並ばないこととか、ご飯も並ばずにサクサク買えるところとか、隣の人と距離を空けてシートを引くことができることなど…とにかく”ゆるい”のが特徴的。

その次の年に『フェスって音泉魂みたいな感じでしょ?』と思いながら、モンバスに参加をして、あまりの違いように度肝をぬかれた。そのぐらい、オトダマは良い意味で夏フェスらしくない。

音泉魂は夏フェスじゃなくて、大人の文化際』と言っていた方がいて、本当にその言葉がピッタリだと思った。高校生の時に憧れた『かっこいい大人』は音泉魂に出演をしているバンドマンたちと、楽しくビールを飲んでいる音泉魂に参加をしている大人たちだった。

そして、スクービーとか怒髪天とか…自分の心にグッとくる『これだ!』と思えるバンドとの出会いは音泉魂だったので、本当に感謝しかない。

この日のフラカンはめちゃくちゃ良かった。個人的に脳内百景が死ぬほど大好きなので、歌ってもらえるたびに心がワクワクする。後、新曲の「DIE OR JUMP」がめちゃくちゃかっこよくて、痺れた。

『押してダメでも、絶対引かねぇ』といった圭介さんの言葉が頭から離れない。昨日、一番心が動いた瞬間。

その後見たサンボマスターのライブの感想とかも書きたいけど、書き出すと3000文字を遥かに超えそう。既に疲れているので、今日はやめておく。

昨日の身体のバキバキ度ともう我慢ならん眠気を抑えて、どうしても書きたいのが、大トリのクリープハイプのこと。

15年目になる音泉魂に人生で初めて参加をした2012年の9月7日。この日のトップバッターが大浴場ステージに出演をしていたクリープハイプだった。正直言って、『ウワノソラ』ぐらいしか知らなかった私は、あれ唄ってくれないかな~ぐらいの感じで観ていた。ライブを通して凄く記憶に残っているのが、悔しそうな尾崎世界観さんの姿と言葉だった。一言一言を覚えているわけじゃないけど、『めっちゃ悔しそうだなこの人…』と感じたことをよく覚えているし、『尖ってるんだな』とすら感じていた。あれから7年後の2019年9月8日。たくさんの人が集まった大浴場ステージに出てきたクリープハイプは、夏フェスの夜がピッタリ似合う大トリバンドになっていた。

尾崎世界観さんがMC中に「クリープハイプも、まるくなったな』と言った。その言葉は脳裏を駆け巡り、7年前の記憶を引き出してきた。これまでたくさんのライブを見てきたわけでも、曲を死ぬほど聞いたわけでもないけど『…確かに』なんてことを感じながら、ライブを観た。「ウワノソラ」は歌わなかったけど、初めてライブを観たオトダマの後、地元のツタヤじゃなくて、自転車で30分のツタヤまで行って借りたアルバム《死ぬまで一生愛されてると思ってたよ》の中で一番好きな「イノチミジカシコイセヨオトメ」が聴けたので、良かった。

音泉魂に参加をした7年は、クリープハイプで始まり、クリープハイプで終わった。今年で泉大津での開催が終わってしまう音泉魂。もしまたいつか開催されるのなら、その時のトップバッターはクリイープハイプが良いな。

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