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野球観戦をずっと好きでいられる場所を見つける

大阪在住のヤクルト雄平選手&阪神投手陣ファンの私は、試合を見るときは甲子園球場に行くことが多く購入する席は3塁側の内野席と決めている。

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この席の周辺には、ビジターほどは多くないが、ヤクルトファンの人もちらほら座っていてヤクルト側が点を入れたときに、席の近くから見えるヤクルトの応援傘はとても綺麗だ。

傘を振っているところを上から見ることが好きで上段の席に座ったこともある。オーロラ色のつば九郎の絵柄が書かれたミニ傘はナイターの光にとても合う。初めて神宮球場を訪れたときにあまりの綺麗さに驚きオーロラ色の傘を購入した。この体験は甲子園球場の3塁に座っているからこそ体験できる貴重な瞬間だと思う。

甲子園の3塁側のシートを少し説明しておくと、前方にはSMBCシートという席があり、この席にはドリンクカップもテーブルもついている(なんと2020年からはブリーズシートにもテーブルが設置されるらしい)そして、中段当たりから後方までブリーズシートという席が配置されていて、中段端には2席が連なったペアシートがあり、横が通路のため動きやすくなっており、自分の観戦スタイルに合わせた野球の見方ができるようになっている。

どうして私が外野席やアルプス席ではなく「ブリーズシート」に座って観戦をするのか...それは私がADHD(注意欠陥・多動障害)であり、この症状が球場での観戦に少しばかり影響してしまうからだ。

例えば、外野やアルプス席といった隣の席の人との距離が近い席は、みんなで応援をして、盛り上がれる最高の席だと思う。ただ、私は前後左右の人との距離感覚が近すぎる空間がとても苦手なので、そこに座るとどうしてだか心臓がギュッとえぐられるよう感覚になってしまい、野球観戦どころの騒ぎではなくなってしまう…。なので人が密集するアルプス席はなるべく避けるようにしている。

「じゃあビジター席の周辺は?あのあたりの外野席は結構空席があるけど…」と思う人もいるかもしれない。

甲子園球場を訪れたことがある人なら分かるかもしれないが、ビジーター席の周辺は球団によりけりだが、隣の人の感覚を空けて座れる日もある。比較的ヤクルト戦の平日であれば、人が密集しまくる…といった状況になることもあまりない。

ただ、ここで出てくるのが「ドリンクをこぼしてしまうかもしれない不安で胸がいっぱいになる」という問題だ。甲子園に行けば必ず甲子園ハイボールを飲むと決めている私からすると、椅子にドリンクホルダーがついていない席は精神的に安定ができず死活問題になってしまう…。

例えば、私が、左手に焼き鳥の入ったカップをもって、右手にビールを持っていたとすれば、だいたい数分後にはどちらかを落としている可能性は高く、悲しい思いを抱いたまま試合を観続けることになるだろう。(ちなみに以前甲子園で焼き鳥カップとビールを手に持っていることを忘れてしまい、地面にしっかりビールをこぼした経験があり、あの時近くにいて優しい声をかけてくださった阪神ファンの皆様には感謝してもしきれません…。)

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この状況を考えるとドリンクホルダーがついていない席はどうしても座りにくい席になってしまう。だから3塁側の内野席「ブリーズシート」に座る。

まず、比較的穏やかな内野席では、野球をゆったり楽しむことができる。球場全体をよく見ることができるのも球場の雰囲気が好きな私にとってはぴったりだ。ちなみに、ペアシートであれば横が通路になっているため、動きやすく周りの人との距離感も気にしなくて済む。

1席ペア価格で1万円(一人5000円)となると、少し高い気がする人もいるかもしれない。外野席であれば一人1900円なので、約3回分近くの価格にはなってしまう。ただ、私にとって、自分の注意力がない事からくる小さなミスは、あっという間に楽しさを消す呪いのようなもの。大好きな球場に行って、その日を楽しかった想い出にするために、「自分で居心地が良いと思う席」を探す。ということは、何よりも重要なことのひとつだ。

「よし、これで楽しんで野球を見れるようになった!」と書きたいとこだが、まだ少し問題はある…。

それは「集中力」の問題だ。ADHDの症状の中でも自分は「集中力」の問題が特に色濃く出てしまう。ナイターであれば試合は18時から始まり、約3時間ほどの試合時間になる。延長にもつれ込むとなると、4時間以上の試合をすることもあり、それを最後まで見るということがどうしてもできない。

もちろん気分的に最初から最後まで見れる日もあるので、絶対に無理とは言い切れない。ただ、たとえそこが大好きな球場であっても、同じ環境に居続ける辛さには勝つことができない日もある。正直「せっかくチケットを買ったのだから」と最後まで見たい気持ちになることもあるけど、ここで我慢をすると後々しんどくなることは見えている。

野球観戦の際に必要なのは「野球観戦をずっと好きでいられる場所を見つける」ということなんじゃないかと思うことがあった。私は球場の雰囲気がとても好きで、そこで野球の音を聴くことやお酒を飲みながら選手弁当を食べることが大好き。

だから球場に足を運んだ日の出来事はなるべく悪い思い出にはしたくない。試合時間に関しては、「せっかく行ったから最後まで頑張ってみよう」じゃなくて「今日は良い試合だったからここで帰ろうか」と席を立つのも良いと思っているし、風船飛ばすのを観たら帰ろうかな…っていうのもアリだろう。

もちろん場外に出てから「その場に居たかった」と思ったこともある。例えば、ヤクルトの奥村選手が甲子園で初めてHRを打った日は既に場外に出ていて、その音と歓声を外から聞いたこともあった。

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球場は本当に魅力的な場所で、一歩足を踏み入れるだけでワクワクする。

甲子園であれば、ナイターの光に照らされるグラウンドを見たときに感じる、「早くビールが飲みたい!」とか「なんだか今日は良い試合になりそう(いつも思う)」なんて瞬間は自分にとって大切な時間であり、とてもワクワクする瞬間だ。

そんな瞬間を「自分らしい方法」で守ることはすごく大切だと思う。たくさんの人と応援歌を歌いながら応援するのも良し、大好きな選手がよく見える席で選手を見つめるのも良し、恋人に連れられていった初めての球場で彼の楽しそうな笑顔を見つめるのも良し、どんな見方でもいい。「自分が、野球観戦をもっと好きになれる見方」で野球を見ること。それが一番良い野球の見方なんじゃなかな…と私は思う。

(追記)
この記事を書いてから1年以上経ちますが、未だに多くの方が目を通してくださっていて嬉しく思います。昨今の状況を考えると2020年の開幕はどうなるのか分かりませんが、いつか開幕をした際は昨年ハマった開門時間に球場に行き少し空いている球場で選手弁当とビールを飲みながら練習を見るあの時間を堪能したいと思っています。

ちなみに私の甲子園激推し弁当は「球児魂 炙り焼&牛すき焼き弁当」です。

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最後に私が撮影をした「台湾デーで来日した台湾リーグ所属の可愛いチアのお姉さんから花束を受け取って帰ってくる北條選手を見つめる阪神タイガースを今後担っていく選手の皆さんの笑顔」をご覧ください。

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2020.04/24 響あづ妙








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