自分を天才と思い込むことは、明日を生き延びる希望だ

泣きはらした翌日は、まぶたも体も重たくて、お昼ぐらいまで寝てしまう。なんて日々は、もう数年ぐらい感じていないかも。

あの虚無といも言えるような日々が愛おしく感じるぐらい、ここ数年の私の睡眠リズムは好調で、処方してもらっている導入剤のおかげで夜に寝たら朝に起きられる。そんな当たり前ができるようになった。

だから今日も、それなりの朝に目が覚めた。ベッドの2/3を占拠する猫を胸に抱きよせると、耳がピクピク動いて、とてもかわいい。

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栗饅頭みたいな鼻をした猫のマヌケな顔を見ながら、「サスケが幸せに生きられたらそれでいいや」と思ってしまうぐらい。猫ありきの人生を送っていると思う。

私がどん底まで落ち込んで、号泣をした夜でも、猫は私の左脇に体をうずめてスヤスヤ寝るし、ときにお尻の穴がダイレクトに顔の上に乗るぐらい、「どうしてそんな場所で寝るの?」と聞きたくなるような寝方をするときだってある。

これだけスヤスヤ寝ていても、突然ムクッと起きて、飼い主が寝ているなんてどうでもいいと言わんばかりに「部屋の扉を開けなさいよ」とキレてくることだってある。

と、なんだかんだ文句を言いながらも、この時間はとても好きな時間だ。
きっとこの時間は、猫が我が家にやってきたから感じられるようになった時間だろうな。

これまで落ち込んだときは、雨戸を閉めた真っ暗な部屋の中で、好きな音楽を小さな音でかけて、昨夜の気持ちを思い出しながら、シクシクと泣き続け、部屋から一歩も出ないような。そんな日々を過ごすことが多かった。

だけど、猫を飼うことで、ドアを開けるためにベッドから起き上がってみたり、部屋の外に一歩でてみたり、そもそも、猫が外を眺めたがるから基本的に雨戸はを閉めなくなった部屋には、自然光が入ってくるようになった。

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「人間は光を浴びて元気になる」なんて言葉を聞いたことがあるけど、それを一番体感しているのは私なのかもしれない。

これまで感じてこなかった、光の差す生活は、自分にとってはプラスになっているような気がする。もちろん、雨が好きなことには変わりはないけど。

こういうダラッとしたエッセイを書きたくなるのも、6月だからかもしれない。(7月2日は、ほぼ6月ということで)

かれこれ何年の付き合いになるだろう。
6月になると、毎年こうやって気分が重くなることも分かっているし、自分なりの付き合い方だって知っている。そのために、いつもと違う薬を処方してもらっているし、わたしなりの「風物詩」ともいえる。

そんなことが分かっていても、落ち込むときはとことん落ち込むし、その瞬間はいつやってくるのか分からない。今回も、ほんの些細なことがキッカケで、バンッと爆発した感情に即座に蓋をすることができなかった。

ドロドロとあふれ出してくるネガティブな感情を垂れ流しにしていると、いろんな気持ちが心の中をめぐって、馬鹿正直な私は、そのひとつひとつの感情を言葉にしたり、頭の中で考えてみたり…。

最後は泣きながら寝落ちするのが「いつも」の流れだ。

それでも最近は、導入剤のおかげで、それなりの朝に目が覚めて、珈琲とチョコレートクッキーを用意して、部屋で仕事を始めている。

なんだかふと、「私って天才なんじゃないか」と思った。

突然の「天才発言」に何を言っているんだと思われるかもしれないし、実際天才ではないんだけど…。

あれだけ泣いた日の翌朝でも、ボサボサの頭と猫の毛がちょっぴりついた寝巻を身に着けて、誰にも見せられないスタイルながらも、「いつもと同じ仕事」をしているわけだから、それだけで天才じゃないか。

今年の6月も、生きているだけで精一杯だと感じるような日々がほとんどだった。「これもご愛敬」と言って笑えるような私には、残念ながらまだなれていない。

どれだけ落ち込んでも、新しい日々はやってくる。

毎日仕事をして、ときに自分以外の人に気を配って…。
あれ、わたしって天才なんじゃないか。

そう思わないとやっていけないな。
なんて気持ちが芽生えてきたのが昨日の夜だった。

心から自分のことを天才と崇めているわけではなくて、なんだかふとしたときに、もう自分のことを天才だと思い込むしか、生き延びる方法がないな。と感じることがある。

自分のことを天才だと思い込むことは、明日を生きる希望みたいなものだと思う。

真顔でキーボードをたたきながら、「私、何を書いてるんだろう」と思ってしまう気持ちはグッと抑えて。

自分のことは「私が」大切にしてやるんだ。という気持ちが、この1年ですごく強くなっている気がする。

気持ちが落ち着いたら、私が今大切にしていることについて書けたらいいな。

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【去年の6月に書いたお気に入りのnote】



大切な時間をいただきありがとうございます◎ いただいたサポートで、サスケにチュールを買います。