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何度観ても素晴らしい「木を植えた男」

女優の渡辺えりさんが若かりし頃

出演する舞台の役者陣の初めての本読みが行なわれた。

本読みとは、座りながら、自分の役のセリフを言っていくもの。

コの字形のテーブルに座ったときに彼女はある人の台本を見て度肝を抜かれたんだそう。

みんなテーブルに自分が読み込んできた台本を置くわけだけど

たったひとり、手垢で黒ずんでいる台本があったんだって。


それが名優・三国連太郎さんの台本だった。

当時、既に映画スターでもあった三国さん。

その三国さんの台本だけが手垢で黒ずんでいた。

そりゃあ、ショックだよね。


自分が役者としてその場に居たら

ちょっと、ぞっとするレベルでショックだよ。

その場にいたたまれなくなるよね。

だって一番演技力がある役者の台本が真っ黒なんだから。

いったい何回読んだら台本が手垢で黒ずむんだよって(>_<)


ぼくは昔、自分が感動した体験を共有したくて

付き合った女性にプレゼントしていた本がある。

ジャンジオノ著「木を植えた男」


本を読んで感動したフレデリックバックがアニメ化している。

アニメ化された「木を植えた男」は宮崎駿監督や高畑勲監督も大好きな作品。

監督が好きすぎて版権をジブリが買ったとか。

もちろんアニメショーンもめちゃくちゃ素晴らしいんだけど

加えて三国連太郎さんのナレーションが素晴らしい。

ぼくは文句なしに史上最高のナレーションだと思っています。


淡々と語っているんだけど

主人公の心の揺れを三国さんは演じながら、言葉が語られていく。

30分ほどの短編です。

三国さんの揺れ動いているココロに

観ているぼくのココロが共鳴させられてしまう。

毎回、涙が止まらなくなる。

お勧めです。



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