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バスの運転手さんの「待てど暮らせど」

初めて来る町。

初めて乗るバス。

窓の上を見上げると、

ウエディングドレスのベールのような

薄い雲を纏った空が広がっている。

バスが橋に差し掛かった時、

下をそっと覗いてみる。

川の中で腰まで水に浸かり、釣竿を揺らしている

人々の姿が見えた。

バスに乗っているのは私ひとり。

不安になって

運転手の方に、

「道の駅ばとうに停まりますか?」
 ・・・・・・

と尋ねる。

「停まりますよ。そこでおりますか?」

それから、運転手さんは

車内全体に聞こえるマイクを通して

「日曜日はバスの本数が本当に少ないので、

帰りのバスの時刻を

チェックをしておいてください。」

さらに、こう付け加えた。

「ひとつ、注意して欲しいのが、

帰りのバスに乗る時です。

道の駅の目の前のバス停には、

西那須野駅行き(帰り)のバスは

待てど暮せど来ないので・・・」


と、帰りのバス停の位置まで伝えてくださった。


運転手さんの、「待てど暮らせど」という言葉が

なんだかとても面白くて、

声をだして笑ってしまった。



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