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社会と転妻をつなぎたい。キャリアコンサルタント岩崎さんの今に至るまで

今回インタビューしたのは、会社員×副業×子育て×転勤族を経験した岩崎さん。転勤族の妻として働き方に悩んでいる方は参考にしてみてください。

80年代生まれ、理系卒。大手インフラ企業で人事業務全般を5年半経験。転勤帯同で離職したのち、いったんは専業主婦に。様々な就労経験を経て、再び正社員へ。国家資格キャリアコンサルタント。
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企業人事から転勤族の妻へ

ーーまずは簡単に、自己紹介をお願いします。

20代後半で結婚して転勤族になりました。3回目の転勤で関西に引っ越して、は大阪に住んでおります。専業主婦、アルバイト、在宅ワーク、派遣社員と様々な就労形態を経て現在は正社員として総務担当兼秘書をしております。

ーー最初のキャリアはインフラ系の企業で人事だったんですよね?

そうですね、インフラのエネルギー系企業で人事をやっていました。最初は営業事務の時期もすこしありましたが、メインは人事で約5年半新卒採用や労務などやりました。その会社ではけっこう叩き込まれましたね。

アナログな仕事が多く、給与計算や有休付与などを全部手計算おこなうこともありました。でも今ではそのときの経験が役に立っています。

ーーどんな軸で選んだんですか?

私は農学部でしたが、地元に帰らねばと使命感があったんですね。ただ、地元は地方なので、そもそも自分の研究が活かせる仕事が全くありませんでした。

それでもせっかく理系に進んだからには何かしら役立てたいなと思い、いろいろな企業を見ていました。

最終的に、ここでなら自分で知識をつけて成長できそうと思った第一希望の会社に入社しました。規模が大きい会社だったので、何かしらここでできるのではないかと。今思うとファーストキャリアは自分の職業感や働き方のベースになりました。

ーー配属はどうやって決まったんですか?

人事にいた人がやめる関係で配属されました。当時部署異動が決まったとき私はショックでしたね。人知れず泣いたりもしました。

営業事務をしていたときいろいろ任せられて1年目で大きいお金を動かしたり、グループ会社の人と会議をして業務改善をするのが楽しかったんですよ。

実際人事に配属され、最初はわけがわかりませんでした。社員の顔も知りませんでしたし、すこしでも間違えたら怒られる仕事でしたのでけっこうへこみましたね。

でも学べば学ぶほど自分が成長する感覚がありました。採用担当だったので新しいことをやらせていただきましたね。

自分で媒体の記事を書いたり取材を受けたり市町村と組んで新しい企画を考えたり。採用をしつつ労務も経験できたので後半は充実していました。

ーーその後結婚を機に会社を退職されますが、そのときの心境はいかがでしたか?

全然悩みませんでした(笑)。時代背景もあると思うんですけど、当時はついていくのが当たり前だと思っていました。今は別居婚を選択される方も多いですよね。

ーー転勤先ではどのように過ごされましたか?

初めて見知らぬ土地にいき、話し相手がいないのでハローワークの人と仲良くなりました。そこで短時間のバイトをやりなよと言われ、年末調整をしていたこともあり出産する前までは税務署で働きました。

私もずっと家にいるのはしんどかったので、仕事をきっかけに知り合いが増えていきました。出産後もいろいろな仕事を経験し、仲良くなったママ友とハンドメイド販売や赤ペン先生の仕事、2か所目では小論文の添削も経験しました。

正社員として働きはじめる

ーー現在の会社に入社した背景は? 

就活の採用代行を経験したときに、世の中の流れをもっと肌で感じたいと思ったんですよね。スペシャリストになりたいと。

もう一回社員として人事や採用に携わりたいと思い転職活動をしました。いろいろあって現在の会社では秘書をやっていますが、学ぶことが多く勉強になっています。

私の会社の社長は、社長でありながら個人事業主なんですがどのように事業を拡大し人と接するか、従業員に対しての働きかけだったりをすごく考えている方なんですよね。

社長のお話をきいて自分が将来人の役に立ちたい部分ってもしかしたらそこなのかもと思いました。会社として何が必要なのか考えさせられることが多くて。

労働環境が劣悪だったらパフォーマンスが出せませんし、いくら素晴らしい人が入社してきても追い込まれてしまうと思うんです。会社側が最低限できることって労務環境を整えて、チームを育てることだと思うんですよね。

現在複業として補助金のお手伝いもしているのですが、中小企業の事業主の方とお話をさせていただいて、労務環境を構築していくのは大事だなと思いました。

ーー正社員として働こうとおもった理由をお伺いしてもよろしいでしょうか?

転勤族の妻になったときはこれしか選択肢がないと思っていたのですが、主婦をやりつついろいろ諦められなかったんですね。

私の場合、派遣じゃダメだったんですよ。裁量がなく決められた仕事しかできず、やる気やスキルとか一切関係ないことに諦めや喪失感を感じました。正社員でも1、2年で辞める人もいるじゃないですか。

そう考えたら子育てしながら会社員って転勤族であってもなんとかなるのではないかと。裁量がある仕事を絶対してやる!と思って正社員を目指しました。

いざ子どもが病気になったら派遣社員のときよりも正社員のときのほうが言い出しやすい場合があるんですよね。周りとの関係性も構築されているので。

子育てしながら正社員になるなんてダメだ、と思っていましたが実は自分がで壁をつくっていたんだなと。正社員=残業あるでしょ?と思われますが、残業がない仕事もあるんですよね。会社との相性や交渉次第だったりするのかなと感じます。

ーーなるほど。なにか意識して取り組んでいたことはありますか?

私の場合、何歳でこうなる!と表をつくって計画していたんです。こどもが何歳のときにどんな働き方をしていたいかと、目標を可視化して壁に貼っていました。

でも保育園に入れるか入れないかも割と賭けだったりするんですよね。だからExcelにパターン1、2と書いてシュミレーションをしていました。不安なままモヤモヤするよりも可視化することで整理できました。

学びが多いキャリアコンサルタント活動

ーー副業でキャリアコンサルタント(以下、キャリコン)としても活動されていらっしゃいますが、資格を取得される方はどんな方が多いですか?

当時勉強会に通っていたときは講座仲間ですと、定年間際で第二の人生を歩んでいきたい方や、管理職として部下の話を聞くときの知識をつけておきたい方とか多かったです。

半分くらいは50代でした。若い方で参加しているのは20代で人事やっている方、人材業界で働いている方でしたね。

キャリコンを取得しようとする方は前向きで勉強熱心な方が多く、お互いを尊重しているところにびっくりしました。ポジティブな方が多いです。

私はTwitterをはじめ、Facebookやコミュニティに入り多くの方と繋がっているのですが、みなさん活発的で自分で力をつけなきゃという勢いがすごいんですよね。

本業でキャリコンの活動をする方以外にも副業で活動する方もいて、副業禁止の方はボランティアでやっている方もいるらしいです。

ーーキャリコンの勉強会では人材紹介とまた違うと聞きますが実際いかがでしょうか?

人材紹介会社出身の方は「本業の癖が出るところを気をつけましょう」と言われていました。でも実際の現場に近い業務をしていらっしゃるので、クライアント役をやるとうまいです。

ロープレのとき何を言えばいいかわからない方もいるので、沈黙になることが少ないですね。

会社員×副業×子育て×転勤族の経験をいかす

ーー最後に、今後の目標を教えてください! 

現在は会社員と複業のキャリコン、手探りではありますが両方楽しんでいます。

会社員で働いている人から相談があれば会社員の気持ちがわかるし、会社員としての自分も大事にしたいんですよね。会社員は会社員でプラスになる部分もあると思うので。

キャリコンの活動をしていて分かったのが、私は書くことでアウトプットしたり思考整理するのが好きなんです。理系だったこともあるかもしれませんが、段階を追って組み立てていくやり方をしていきたいです。

事業主の方の話を聞いて、会社の強みや熱意を持って語る人の話をきくことが好きですし、支援することも好きなんですよね。会社とは?企業とは?収益をどうやってあげていくか?何に経営が引っかかっているとか?などなど。

キャリア支援と、組織運営に必要な「人・物・金・情報」のなかでも人に注目した支援ができるようになりたいです。そのために、まずは来年の中小企業診断士の試験合格に向けて頑張ります。

転勤族の方でも前向きな方が増えたらいいなと思います。これができない、あれができないどうしようって思っているのは自分だけで、やってみたら案外いろんなことができます。

困ったことがあれば相談して助け合って、どんどん人に頼りながらやりたいことに挑戦してみてほしいです。

最近、個人の活動として「転勤族に限らず自分の手で0を1にしていきたい方を応援するコミュニティ」を立ち上げました。ご興味をもっていただいた方はぜひこちらのコミュニティも見に来てください!

ーー応援しております!本日はありがとうございました!

今回岩崎さんの話を伺い、転勤族の妻でも様々な働き方を実現できることを学びました。今後のご活躍も楽しみにしております!働き方に関して悩んでいらっしゃる方はぜひ岩崎さんにご相談してみてください。

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