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読書感想文①【ビートたけしのへその緒】

かなり古い本になるけど、前からちょっと読んでみたいなと思っていたのでヤフオクで購入した。ビートたけしの若い頃下積み時代世話になった先輩の南けんじさんの本である。通称 頭けんの師匠。たけし著の「漫才病棟」に出てくる師匠。ビートたけしの本の代表作品といえば劇団ひとりが映画化した「浅草キッド」が有名だけど、その後修行先のフランス座を出てから漫才師として売れてない芸人時代の事を書いた「漫才病棟」もかなり面白い。面白いだけじゃなく読んでるとなんかどこか浅草芸人に対してのロマンを感じる。この著書の中で師匠が好きなことをやってるんだから当然 辛いことが山ほどある。生活だって苦しいときのほうが多い。だけど、そういうときも生活の匂いを出しちゃいけないんだ。それで、楽しそうにしている。それが、普通の人にはできないでしょう。たいがいの者は、頭を押さえられるのが嫌でその代わり、芸人になった。どっちにしろ、好きに生きようっていうんだから、まともに死ぬのは難しいってことは覚悟している。だから、最後はどうだっていいじゃないかと先のことは考えない。惨めな生き方をしても。みっともないちゅうのはまわりだけだ。「あの人はおもしろかったけど、最後は惨めだったね」これは、本人納得ずくだと思うんだ。こう思ってるから、芸人自身はどんな生活しても一向に気にしない。あれこれ世間体を気にするのは、かみさんとか、その子供とか、まわりのもんでね。芸人、本人は、乞食みたいな格好しようと何しようと、好きな芸が出来て、好きなように生きれたら、それでいいと腹をくくっているはずなんだ。で、死んだら何も知る由がないんだと答えててかっこいい。こういう所がなんか粋だなと感じて自分は芸人じゃないけど、生きてる過程でしんどい時にこういう芸人スピリッツをちょっと見習っている気がする。





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