見出し画像

生活に使えるMBA理論~蜘蛛の糸~(6) お金の話

普段の講義では一番最初に話す内容なんですが


経済学とは「人々がよりよい生活をするためにはどうしたらよいか」を考える学問です。制限のある環境のなか、資源(人・モノ・お金・時間等)を効率よく配分して、如何に満足度を極大化する(「あぁ幸せだなぁ」とより多く思えるようにする)にはどうしたらよいかと考えるのが経済学です。

つまり、みなさんの毎日の生活をよりよいものにするための学問であり、ビジネスマンだけではなく、私たち誰しもが身に着けて置くべきものです。(より幸せになりたいのであれば)


そのためには選択が必要になります。

選択とは価値判断です。ですから、まずは自分にとってのそれぞれのモノの価値を判断をする必要があって、その優先順位をつけることになるわけです。


自分の幸せとはなんなのか?何をすると幸せになるのか?具体的に考えたことがありますか?

やりたいことはたくさんある。でも時間もお金も限られているから全部はできない。そんなとき優先順位づけをして、選択しますよね。

その選択を効果的にすることが、多くの満足を得ることに直結しています。

そんなときに使うと便利ツールが「お金」です。


お金の役割は3つあります。

① 価値の尺度 モノの価値をお金に置き換える=値段。

② 価値の交換 その尺度が共有されると(売り手の値段と買い手の値段が一致すると)交換できる(売買ができる)。

③ 価値の保存 持っている価値を今は何とも交換したくない。将来必要になるまで取っておきたい(=蓄財)。


ここでは①の価値の尺度についての話ですから、同じ機能(幸せの量を測る)があるなら別にお金じゃなくてもいいんですよ。焼肉1回分とかを単位にしてもいいんですけど、それならお金が一番楽でしょ?

MBAでの経済学の一番最初の授業で教授が言いました。

「ビートルズは経済学をわかっていない。Can't buy me love?(そういう名前の歌がある)だって?

バカなことを....(とつくづく小ばかにした言い方がとても印象的でした)

お金で愛は買える!」

彼の言ったのはここまででしたが、誤解のないように捕捉すると、お金の役割3つが正しいとすれば、(愛にだけは適用されないなんてことは論理科学ではあり得なくて、愛に適用されないのなら他にも例外があるはずだ、つまり「お金の3つの役割」は間違いだ!となっちゃうわけです)愛だって買えなければ(② お金と愛の交換)おかしいんです。


但し、②で重要なのは教科書には前提過ぎて書いていない「(売り手の値段と買い手の値段が一致すると)」という「ボク独自のやさしい解説w」にあるわけで、売値と買値が一致(市場用語では「出会い」といいます)しないと売買は成立しません。

売り手にとって「この人との愛の価値は無限」なのに対して、買い手にとっての価値が有限だと売買は成立しません。

お互いがこの人との愛の価値は無限(じゃなくてもいいけど、同じ値段)と判断したときにのみ成立するわけです。

まぁ実際には認めたくない人だって本当はわかってるんでしょ?w



そして最後に、勘違いして欲しくないのは、お金があることが幸せだという意味ではないということです。(預金通帳の0の数を見てニヤニヤしたい人は別としてw)

預貯金は将来、自分にとっての幸せと交換するために③ 保存をしているのであって、お金そのものが幸せとはボクは一言もいっていませんので、そこんところよろしく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?