見出し画像

日本上陸!カスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」とは?

メルカリUSはBrazeを使い倒してパーソナライズ化されたCRMに進化してきました。そんなBrazeが本日、日本オフィスをJoint ventureで作る事を発表しました。

Brazeは、Forrester Wave™にMobile Engagement Automation(MEA)のLeaderに選ばれています。MEAとは「適切なタイミングで、最適なメッセージをお客さまに送る事で、エンゲージメントを高めるためのツール」です。新規からロイヤルまで様々なステージにいて、かつ多種多様な行動をしているお客さまに対して、適切なタイミングで適切なメッセージを送る事、適切なプロモーションを実施する事は、簡単な事ではありません。何が上手くいくかも分からないので、PDCAを高速で回してテストしていくしかなく、それを助けてくれるツールだと考えれば大丈夫です。

画像8

今日は「Brazeで何ができるのか?」を解説して、これからカスタマーエンゲージメントを強化していきたい!という方の参考になれば幸いです。

Brazeの出来ることの全体図については下記の図がよくまとまっていてわかりやすいです。

アプリとWebにSDKを組み込み、ユーザの重要な属性データを送り、重要なイベントを送り、APIと連携してパーソナライズ化し、様々なチャネルでメッセージを送る。そして、ログデータを自社のDWHに保存する。

SDKの組み込みの後の6つの点を簡単に説明していきます。

画像7

ユーザの属性データを送る

まずはセグメントを作成するために、重要な属性データを送ります。 

例えば、「まだ購買経験あるけど出品経験のないお客さま」「最後に購買したのが30日以上前」などのセグメントを作りたい場合は下記のような属性データをCustom attributeに持たせます。

・属性データ
"最初に買った日"、"最後に買った日"、"買った個数"
・いつ更新する?
購買が発生したとき

画像1

イベントを送る

次にトリガーにしたいイベントをクライアントやAPIからCustom eventで送ります。

クライアントから「ホームを見た」「出品が完了した」ときにイベントを送ってもらえば、それをトリガーにモーダルを出すことが出来ます。

APIから「アイテムがLikeされた」「商品が売れた」などのイベントを送ってもらえば、それをトリガーにプッシュを送ることが出来ます。

ここまで実装すれば、誰にどのタイミングで送ることまで完了です。

メッセージをパーソナライズ化するために、イベントと一緒にプロパティを送って、それをメッセージに挿入します。

例えば、「Likeしていた商品が売れた場合に似た商品をレコメンドしたい」場合は下記のようなイベントとプロパティを送ります。

・いつ送る?
Likeしていた商品が売れたとき
・誰に?
Likeしていたユーザ
・何をイベントプロパティとして送る?
アイテムのID

画像8

APIと連携する

Connected contentを使えば、あらゆるAPIと連携してそのレスポンスを受け取りメッセージに挿入することができます。

下記の例では、天気APIに位置情報を投げて天気情報を受け取り、その天気によって、メッセージを変えています。

「Likeしていた商品が売れた場合に似た商品をレコメンドしたい」というケースの場合、Connected contentで「アイテムIDに似た商品を取得するAPI」のエンドポイントを実装すれば、イベントプロパティで送ったアイテムIDをリクエストで投げて、それに似た商品を取得して、メッセージに挿入することができます。

画像4

メーセージをパーソナライズ化する

メッセージの中に属性データの値やイベントのプロパティを挿入することが出来ます。 LiquidというTemplate languageをサポートしていて、様々なロジックをメッセージに加えることができます。

例えば、下記の例では下記のロジックをメッセージに加えています。

ゲームを1回だけしたことある場合は、メッセージA
ゲームを2回以上したことある場合、メッセージB
ゲームを一回もしたことない場合、送らない

画像3

チャネルを増やす

お客さまとの接触チャネルを増やし、それらをすべて統一したパーソナライズ化されたものにしていきます。

モーダル、プッシュ、メールはもちろん、メルカリUSはアプリ内の「お知らせタブ」もBrazeのContent cardに移行しています。また、Webhookを使って、BrazeからあるイベントをトリガーにAPIにリクエストを送ることが出来るので、この機能を使って、ホームのバナーの出し分けをコントロールしています。

画像5

データを自社のDWHに貯める

Currentsを使えば、メッセージの送信、開封、クリックなどのログをBigQueryなどの自社DWHにリアルタイムに送って、ユーザIDをキーにその後の行動ログと紐付けることが出来ます。

Lookerなどの可視化ツールで自社の行動ログと紐づけたViewを用意してあげると、キャンペーンのコントロールと比べた購買率リフトなどABテストの評価を簡単に行うことができます。

画像6

さいごに

1人1人にパーソナライズされたコミュニケーションを行ってカスタマーエンゲージメントを向上させ、プロダクトをグロースさせるには、地道に手数を打っていくしかありません。なので、PDCAをグロースマーケターで高速で回せる基盤を作る事が最も重要です。

次回は、「グロースマーケティングとは何なのか」について書こうと思っています。

最後まで読んでくださってありがとうございます。それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?