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正確に運動ができないわけ

自分の身体に対して脳みそがどう認識しているか??

私たち人間はそういった「身体認知」に基づいて、運動プログラムが生成されています。

運動プログラムとは「姿勢制御×巧緻動作」のことで、身体認知がずれていれば、それに準じた運動プログラムが構築されるため、正確な運動を行うことができなくなってしまいます。

ここでいう運動とは、なにもスポーツやエクササイズだけではありません。

日常生活、社会生活における様々な行動、活動においても含まれます。

私たちがより良い運動プログラムを生成しようと思ったら、どれだけ自分の身体のことをより正確に認知しているか??といったことがとても重要になります。

そんな、「身体認知」について考えていく上で、大切な概念が二つあります。

・ボディスキーマ
・ボディイメージ

この二つになります。

ボディスキーマ

まず、ボディスキーマについて。

ボディスキーマは「身体図式」ともいわれます。

自分の身体の姿勢や動きを制御する際に働く無意識のプロセスのこと

Head,Holms

あの隙間ならわたしでも通れそうかな~

でかい水たまりがある。おれの足の短さじゃまたげないから迂回しよう。

とか考えるとき、あるとおもいます。

自分の身体やアウトライン、サイズ、などの地理的な要素の認識と自分はこれくらいならまたげるかな、ジャンプできるかな、などの機能的な要素の認識を通して無意識で私たちはどういった運動プログラムをつくるか、判断するわけです。

身体図式が不明瞭な場合、脳は危険だと判断して筋緊張を高めたり、痛みを出したり、行動を制限するため、身体図式を更新していくことがより良い運動プログラムをつくるうえで大切なキーポイントとなります。

ボディスキーマは、いろいろな感覚の情報を統合されて形成されます。

主に、人間らしい脳みその大脳皮質の一部を構成する頭頂葉と側頭葉の接合部が関与していると言われています。

それぞれの役割を一言で表すと、

頭頂葉「マッピング」

側頭葉「認識」

なので、たしかに関係がありそうですね。

話はもどって、ボディスキーマはいろいろな感覚の情報が統合されて形成されると書きましたが、代表的なのは、赤ちゃんは親のハグやスキンシップなどの触覚刺激によって自分の身体を理解し始めるそうです。

もし、これを見ているお母さんお父さんがいましたらぜひたくさん触れ合ってあげてください。

大人であっても、感覚情報が多様なことをしてあげることがやはり有効で、運動やコンディショニングを通して自分の身体と向き合うことでボディスキーマは更新することが可能です。

ボディイメージ

自分自身の体について意識的に持つ表象

Paul schilder

ボディスキーマは定義上「無意識」のもので、ボディイメージは「意識的」なものという違いがあります。

(身長168cm,体重54kgのすらっとした女性が)
「私、太ってる。自分の体型なんかイヤ。」

(ゴルフのスイングが下手なおじさんが)
「わしは腰を思いっきり横にひねる意識でやっている。」

こんなような自分の体に対しての意識的なイメージのことを指し、やはりこのボディイメージのずれも運動プログラムに生成に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

身体のイメージが事実とちがったとしても、イメージの方が優勢にはたらき、動きが発生します。

先ほどのゴルフのおじさんでいうと、腰の骨である腰椎はほとんど回旋しないにも関わらず、腰を捻るという間違ったイメージを働かせて動作を遂行しているために、下手なのかもしれません。

そういった場合、お近くのコンビニ店員か、渋谷のJKから

「腰椎は、関節面の形状は矢状面にて平行に近いので、屈曲・伸展は得意ですが、回旋は不得意な構造をしています。

この関節面の形状により、腰椎の回旋(ねじり)は制限されます。

つまり、構造的に「腰はねじれない」のです。

腰は可能な限りねじらないのが賢明です。

ゴルフなどの体幹の回旋運動(ねじり)は腰椎ではなく、胸椎や股関節が動くことで、外見上は腰がねじれているように見えているにすぎません。」

と、アドバイスをもらえば、イメージを更新することでしょう。。。

これは、知識的なものによるイメージですが、ボディイメージの多くは「視覚」的なものによるものが多いです。

自分の身体のことをどうおもっているか??という認識は特に実際とずれていることが多く、運動プログラムの誤りにつながると考えられます。

私たちは、自分の身体の理解に応じた動きをするので、、、

今回は以上です。

ありがとうございました。



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