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練習台、スティック、メトロノーム。

知り合いにドラマーが二人いる。

一人は、高校の吹奏楽部で同じ打楽器パートだった同級生。

もう一人は、大学の吹奏楽サークル(あれは部活と呼んでいいと思っている)で同じ打楽器パートだった同級生。

面白いのが、二人とも中学まではバリバリの運動部で、吹奏楽を始めるまで楽譜なんて読んだことがなかったということ。そんな二人がそれぞれの高校で打楽器にのめり込んで、暇さえあれば練習台をタカタカタカタカして(二人ともそうだった)、たぶん私の知らないところでも練習に練習を重ねて、ドラマーとして活動するまでになった。

一方私は、7年打楽器を続けたけれど、数ある打楽器の中で特にこれが得意とか、これなら自信があると言える楽器はない。打楽器に限らず、中学の部活で弾いていたクラシックギターも、一時期バンドで弾いていたベースも、「まあ、それなりにはできる」程度だ。どれも好きなんだけどね。

こんな中途半端な私だからこそ、「好き」を極めた二人はカッコいいと思うし、ちょっと尊敬している。というか、音楽でもスポーツでも絵でも何でも、自分ならではの何かが一つでもあって、それが好きで続けられるのってすごいことだと思う。

こんなことを言いつつ、私は最近「脱・楽譜は読めるけどピアノは弾けない」を目指して、今まで手付かずだったピアノの練習を始めた。おやんちゃ1歳児を抱っこしながらだけれど、毎朝30分。無理なく続けている。

こうしてまた「まあ、それなりにはできる」が増えるんだろうけど、それはそれで、いいのかもしれない。


▽例の大学の同級生のYouTubeがこちら。ドラムやカホンを叩いたり、楽器を自作したり、いろいろやっている。個人的には練習台をタカタカしている動画が好き。正確すぎるスティックコントロール術を見ていると、なんというか、清々しい気持ちになれる。