【読書感想】どうしても生きてる(著:朝井リョウ)
じくじくと痛みを感じる短編集だった。
痛いといっても、刃物で切りつけたような鋭い痛みではない。
毒を食らって、静かに、穏やかに、確実に内蔵をやられているような、体の内から感じる鈍痛。
初めて朝井リョウさんの作品を読んだのだが、誰でも一度は感じたことのあるだろう『自分では変えようのない、人生の上手くいかなさに対するモヤモヤ』を描くのが上手な作家さんだと思った。
朝井さんの作品は、生きにくさを感じる現代の人々の心に響くのだろう。
だからこそ、こんなにも人気な作家さんなのだろうと、