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まんじゅうこわい

子供が知っている世界はとっても小さな世界です。

自分の家、保育園やスーパーまでの往復。たまに訪れる友達やおじいちゃんおばあちゃんの家。あとはディズニーランドやUSJ。それも移動が徒歩でなく、車やバス専門だとさらに知らない世界が増えてしまいます

あそこからここまでの移動は、例えば時間のかかる「どこでもドア」。道中の風景はテレビの画面と同じ、触れることのできないガラスで隔てられた世界。

最近では、車載用後部座席モニターなんて便利なものもあります。それで家にいるのと変わらずアニメを見たり、ゲームをしたりしていると目的地はあっというま。

反面、よけいな常識や制約を知らないメリットもあります。頭の中がまっさらで、とっても広いのは子供だけの特権。いくらでも想像が広がる余地があり、たくさんの別世界を作ることができます。

もちろん、現実についての知識を貯めておく場所も無限大。大人だと妙なところに変な壁があって、その先の空き地が使えない、なんてことが珍しくありません。子供はそんなことはありません。もし、壁があったとしても、工夫次第で魔法のように消してしまうことだってできるはず。

でも子供の自由な発想は、安全な場所で大人たちが守ってあげることで伸び伸びと活動を始めるもの。大人に余裕がなかったり、直接子供のカラダに危害が及びかねない状況だとそれどころではなくなります。

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いまから、週末にかけて沖縄、九州、四国をはじめとした西日本では未曾有の災害がおきるかも、なんてニュースで話題になっています。こんな穏やかな川が、一瞬にしてカバー写真のような濁流に変わります(台風後の写真なので、最中はもっとひどかったはず)

状況によっては自分の身を守るのも精一杯、いえそれさえもままならない事態も起こり得ます。

自然災害には、どれだけ備えていても無力なケースも少なくありませんが、どうか犠牲者が出ないように、悲しい思いをする子供たちがいないように。幼い命を持っていくなら、どうかわたしを代わりにしてくれればよかったのにと毎回報道を見て思っています。

「大騒ぎしてたけど、それほどじゃなかったね」なんて、話せることを祈ってます。

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幼少時の話を聞くと、当時住んでいたアパートの前の道路まで水に浸かってヒヤヒヤしたなんてこともあったようです。さいわい、アパートの敷地が少し高台になっていたことで床下浸水などの被害はありませんでした。

その後は、鉄筋コンクリートの団地住まいが長かったので、倒壊なんてことは考えもしませんでした。東日本大震災級の災害ならそれでもアウトですよね。なんだかんだと運がよかったのでしょう。

雨風が強くなると、それでも親は心配します。わたしは普段見慣れない景色に、どちらかといえばはしゃいでしまっていたかも。停電でまっくらになっても、誕生日にしか見たことがないロウソクの光にかえってワクワクしてたかも。

台風が怖い、地震が怖いなんていってもあれば物語の話。一番怖いのはお母さん?それともおまんじゅう?

そんなくだらないことを考えていられたのは、本当にありがたい話。

何かあってもウルトラマンも仮面ライダーも来ないんだよ。ううん、実は仮面ライダーの本当の姿はお母さんだったのだー。だから安心して大丈夫だよ。

守る子供もいないけど、全国のお父さん、お母さんにパワーが届きますように。

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