「ウサギと楽しく暮らす50の方法」前書き
ペット業界はさまざまな業界のなかでも堅調に伸びているひとつです。
ペットそのものの飼育頭数に大きな増加はみえませんが、「ペットの家族化」ともいえる現象の伸びが業界の伸びを牽引しているのです。
30年前には存在しなかったペット保険もいまや当たり前の存在になりつつあります。保険の広がりは、ペットの診療機会の増加につながり、ペットクリニックの増加につながり、ペットの長寿命化に結びついています。
また、さまざまなペットフードやリード、洋服といったアクセサリーなど周辺用品の多様化も1頭のペットにかける費用の増加へつながります。
ペットという存在に対する人の依存度は増し、業界全体では堅調ですが、個々の動物の種類でみると、また事情が変化します。
人気が上昇しているのは、室内で飼育できる小型犬。しかし、犬全体では飼育頭数は減少傾向にあります。2大巨頭の猫は横ばい。つまり、数でなく、1匹あたりにかけるお金が増えているところがポイントです。
その他のペットはアクアリウム関連の人気が増していますが、その他の種類ウサギ、フェレットなどの小動物は微減傾向にあります。
推論ではありますが、アクアリウムはインテリアとしても見栄えも高く、比較的飼育に手間がかかりません。新しい趣味として新規に始める方も多いのかもしれません。
その他の小動物（ウサギ、フェレット、リスなど）は、飼育に犬猫同様の手間がかかります。したがって、犬猫の頭数が右肩下がりであるのと同様に、頭数としては微減傾向にあるのでしょう。
しかし、小動物の飼育環境も犬猫同様に大きく向上しています。前述のペット保険による診療機会の増加はもちろん、ペレットなど食事の質の向上、飼育書の増加、診察できる獣医の増加が1匹、1匹のLTV（Life time value）向上に寄与していると言って過言ではないでしょう。
犬猫以外のペットはひとくくりにエキゾチックアニマルと呼ばれています。リンク先は「日本獣医エキゾチック学会」の概要ページですが、エキゾチックアニマルを巡る環境は大きく発展しつつあります。
この点からも、エキゾチックアニマルの飼育頭数の微減傾向は、業界の衰退を示唆するものでなく、個々のペットたちと飼育者たる人間の関係がより強固になっていることを示すものであると思います。
さて、そこで特に本マガジンで主役として取り上げたいウサギについてです。
エキゾチックアニマルのなかでも、もっとも親しみ深い動物の一種であり、その愛らしさからも人気の高さが伺えます。
上記リンクは、ペット保険で有名なアニコムの動物ごとの契約数のpdf資料です。保険加入数＝飼育頭数とは言い切れませんが、ウサギの契約者の急増は1匹ずつにより多くのお金をかけ、大切に育てている様子が伺えます。
ペット飼育の環境が改善されつつあるいま、わたしたちも大切な家族であるペットとより仲良く、良好な関係を構築できるような工夫をしていくべきだと思います。
わたしは、爬虫類、両生類は苦手ですが、それでもエキゾチックアニマル個々の幸せを願ってやまないひとりです。
とくにウサギは、10年近くの期間で最大7匹の世話をした経験があります。なかでも、最初に家族になったウサコと名付けたメスウサギには、並々ならぬ思い入れがあります。
これらの経験をもとに、ウサギと飼い主さんが、より仲良く幸せに暮らせるようなお手伝いがしたいと思いました。そのために、このマガジンを発刊いたしました。
タイトルは「ウサギと仲良く暮らす50の方法」。テーマの掘り下げ方によっては50ではとても足りませんが、あまりにも量が増えすぎるのでキリのよい数でまとめました。
必要な箇所だけでも読めるように、全26冊の分割タイプのマガジンです。マガジン1冊あたりのボリュームは目安ですが、1,500字以上。1冊の価格は100円。さらに全巻バラで購入だと計2,600円ですが、一括購入を選んでいただくと1,800円とします。
膨大なボリュームのマガジンですが、ウサギ飼いさんのお役にたてる内容を目指しています。（堅苦しくならないように多少脇にそれたり、余計な駄文をはさむこともあるかもしれませんが）
どうか多くの皆さんが手にとってくださり、ウサギとの生活がより楽しく、親密なものになりますことを祈っています。
ここから先は
ウサギと楽しく暮らす50の方法
雑種のメスウサギ、ウサコをはじめとして最大7匹のウサギを世話した経験から、ウサギと楽しく暮らすためのコツをまとめたマガジン。 ペットとし…
本質的に内向的で自分勝手なわたしですが、世の中には奇人もいるものだなぁーと面白がってもらえると、ちょっとうれしい。 お布施（サポート）遠慮しません。必ずや明日への活力につなげてみせます！