ADHDとか。その6〜薬について〜

私は心療内科を通っていたけれど、最初は薬を拒否し、そのためにカウンセリング中心の治療を行っていた。

正直を言うと、病院に通っていることも抵抗があった。

コソコソ行っていたし、誰にも言えないと最初は思っていた。

でも、病院に行けば沢山の、同じくきっと誰にも言えなさそうな人々で溢れかえっていた。

そして、薬を飲むことは怖かった。

依存したらどうしよう、そんなことばかり考えていた。

今の自分からすると、そんなの取越し苦労だ(笑)。

薬をまともに飲め切った試しがない人間が全く何を心配してるのだろう、そう思う。

昔はずっと、いろんな社会的規範や、噂、刷り込み、常識風なこと、そういうものに囚われていた。

ADHDが発覚してから、もう治らないなら仕方ない、とADHD用の薬を飲むことにした。

だってもう治りもしないものならば、自分で努力したところで変わらないだろうと、諦めてしまった。

それなら、薬なりなんなり頼って生きやすい方がいい、そう考えた。

カウンセラーの先生も「薬は視力の悪い人の眼鏡のようなものです」と言っている。

で、発覚当初はコンサータの許可が降りてない時期だったので、最初ストラテラを飲んだ。

ストラテラには依存性があるのだけど、それよりも飲み続けないと効果が出ない薬で、飲み続けることにまずハードルがあった。

なんとか頑張って飲み続けたこともあったけど、薬の副作用なのか、これはあくまで私個人の症状だけど、希死虜念が出てきた。

それも鬱っぽいものではなく、躁状態がくるっとひっくり返って死に至る、そんな感じの希死虜念だった。

これは私の症状であり、皆がそうではないので、ストラテラ禁止!とならないで欲しい。

実際はストラテラを必要としている人もいるので。

私の実感としてはストラテラは多動的な部分を落ち着かせる感じがあるのだけど、私はどちらかというと多動より不注意や、動けない、抑うつが強いので、ストラテラはあまり合わないのかなと。

で、ストラテラを服用しているうちにコンサータが解禁になった。

コンサータは単発的な薬で、時間が経つと効果が切れてしまうが、私にはそういう方が合っていると思う。

コンサータも毎日飲んでいないし、忘れてしまうことも多い。

ただ、効いてるか効いてないかはわからないのだけど、仕事をしっかりやりたい日には飲んでいる。

コンサータは抑うつ的な自分を奮い立たせる力があるような気がする。

ただ、副作用として、食欲がない、寝られなくなる、口が渇く、鼓動が早くなる、など自分の寿命をトレードオフしてる感じはある。

そして、ADHD用の薬を飲むようになり、薬に対する意識も変わって来た。

最近はちょっと不安定になるとアルプラゾラムを半錠飲んでいる。

去年の3月に自律神経失調症になり、食べても吐いたり、寝てもずっと白昼夢のような状態だったり、感情も不安定な時期があったけど、その時期から飲むようになった。

ただし、すぐには効かなかった。

薬というのは、これはどんな薬でも言えると思うけど、ひどくなってから飲んでもすぐには効かないんじゃないかと思う。

薬はやや予防的に飲むべし、これが今の自分の実感だ。

最近はちょっと不安定になって、この先危ないかもしれない、と思うとアルプラゾラムを飲んだり、漢方の抑肝散を飲んでいる。

それでだいぶよくなってきた感じはあるし、もっと早く飲めば良かった、と思うこともある。

その後悔があるので、他の人にもあまり薬に抵抗を持たないで欲しいと思ってしまう。

そして悪くなる前に軽めの薬で対処して、早く収まって欲しい。

心の病とされているものの多くは脳や神経の病気であることが多い。

脳や神経のことを気力でなんとかするのは難しい。

薬も最初は合う合わないがあると思うけど、うまく処方が噛み合えば急速に良くなる。

カウンセリングみたいなローキックみたいなジワジワ効いて、凝り固まった思考法を変えていく、いわばジムトレーナー付きの筋トレみたいなのも必要だと思うけど、まずはリハビリに向かえるよう、回復するために薬を飲むのも必要だなと思う。

そして何より「私、多分薬飲み忘れちゃうから依存しないと思うんですよ」と言ったときのカウンセリングの先生の「やっと気づいたの?」という顔を忘れず、これからも飲んだり飲み忘れたりして、過ごしていこうと思う。

飲み忘れてしまうときは、必要のないときなのだから。

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