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16.社長のいいおもちゃ

「会社とは何のために存在しているのか?」と聞けば、「社会の為」、「スタッフ(従業員)の為」、「お客様の為」等など。色々と“美しい”答えが返ってくるだろう。

しかし、バカ社長の本心は「利益追求の為」と「株主の為」である。株主=自分なので、要は「会社は自分の利益の追求の為」に存在し、それを追及している、と強く確信している。これは決して間違いではないし違法でもない。

普段はこの本心を決して言動に示さず、スタッフを叱咤激励する。しかし、不測の事態や有事が生じれば強くこの本心が言動になって表れる。そこで言うのが「会社が潰れる!」、「会社を潰す気か!」。要は普段の叱咤激励も体よくスタッフを働かせ、自分の利益になっているからこそ、である。逆に言えば、業績が悪くなると怒り出すのは、自分の利益が損なわれているので、感情的になるのであって、相手に対しての思いや成長などを喚起している訳など全くない。

あたかも、“会社が潰れる事=従業員の雇用が守れなくなる=皆を困らせる”、というように聞こえるが、正確に訳すと、「俺の大事な金が無くなる」である。

事実、自分の報酬を下げたり返上してでも不測の事態や有事を乗り切ろうという言動を取ろうとしているだろうか?会社とは別に自分の個人財産は着実に確保し、そうやっていることは「会社の万一の為」と正当化するが、毛頭それらを差し出す気など無い。

そう、バカ社長にとっては“大人のいいおもちゃ”であって、それに付き合わされている人たちがスタッフと言える状態である。悲しいかな、それに気づかないで日々、愚痴や文句を言っているスタッフも“同じ穴の狢”。

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