14.「俺みたいに勉強しろ!」
本来、会議とはアイデアや意見をを出し合う場であるが、「7.会議と言う名の演説」でお伝えした通り、一方的な演説になるので、スタッフが話す機会も無く、あっても否定や一蹴なので、話す気にはならない。
話す場が無く、それでも良かれと思って何か自分なりにやって失敗や他にしわ寄せを招こうものなら、「勝手なことしやがって!」とキレられるので、やろうという気にはならない。
こんな環境下、黙々と日々の業務を行って業績が下がろうものなら、当然叱られ、それで済むならまだしても、怒りに任せて「俺みたいに勉強しろ!」と言われる。スタッフが今の状態に陥っている元凶が自分であることを全く認識していないのがここで明確になるが、要領を得ているスタッフは、そこで「社長が云々・・・」と返答しても、どんな言葉が返ってくるか分っているので、決して無駄骨を折りはしない。ただただ、「はい」や「申し訳ありません」とだけ返事する。この一連のやり取りを四半期に一度は繰り返すのが恒例行事になっている。
あなたはお気づきであろう、社長は「勉強しろ!」ではなく、「俺みたいに勉強しろ!」と言っているところに。そう、人間力の未熟な社長は怒りの中にも強い自己顕示欲が働き、スタッフに向かってそれを示す。因みに、社長の言う“勉強”は、会社の経費で旅行行ったり、飲食したりセミナーに参加して得た情報を指している。スタッフが参考店・繁盛店視察やセミナー参加を希望すれば、「それよりもやることがあるだろ!」か「自腹でいく事に価値があるんだ!」と答える。社長は常に安定した絶対にブレない理不尽さを持っている。
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