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【ハーブ紹介】あったかハーブ シナモン

11月ももう半ば、日本はだいぶん寒くなっているのでしょうか?

実は数ヶ月前、シナモンについて書こうと思ったのですが

その頃、日本は夏でしたので(こちらは冬で丁度良いと思ったのですが)

今日までお預けでした。

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今日はこれからの季節に活躍するあったかハーブ、シナモン(Cinnamomum verum, C. cassia, C aromatica) についてです。

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体を温める

シナモンっていうと甘くて暖かいイメージがあります。

冷え性の方にはとても良く、全身の血の巡りをよくするとも言われていますが

ハーバリストとして

血液の循環をよくするハーブをもう少し細かく分けると

シナモンは

お腹の真ん中らへんから特に下腹部にかけて

良いと思います。

なので

女性特有の疾患
消化の問題

などによく使われます。

腰やお腹が冷えるっていう方には良いかもしれませんね。

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血糖値のバランスを整える

シナモンが最近 注目されている大きな理由は

血糖値に影響する可能性があることことから

高血糖・二型糖尿病やその予備軍

に効果が期待できるからです。

シナモンは、

⑴ インスリンのような働きが血糖値を下げる
⑵ インスリンへの反応をよくするため細胞内へのグルコースの運搬がよくなる

ことから血糖値へ影響するのではないかと言われています。


そもそも、血糖値が高いとどうしてダメなのでしょうか?

食後に血糖値が高くなるのは普通です。

ただ、糖分の取りすぎで血糖値が高いことが長期で続くと・・・

血糖値が上がる

⑴ インスリンの分泌が低下する
⑵ インスリンへの抵抗性が出て、細胞内へ糖分を運びにくくなる

と言うことが起こります。

もちろん、大事なのは膵臓が過労しないためにも

糖分を控える・運動する

など生活習慣を変えることが前提ですが

シナモンは、この⑴、⑵、どちらにも効果が期待できるかもしれないのです。

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消化器系の問題

伝統的にシナモンは消化器系の不調によく使われてきました。

特に消化器系が弱っている時に良いと言われています。

そのほかにも、

▷ 膨張感
▷ 消化不良
▷ おなら
▷ 食欲不振
▷ 吐き気

などにも使われます。

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女性特有の疾患

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

排卵障害で見つけられることが多い疾患ですが

超音波で卵巣を調べるとたくさんの卵胞が見られます。

無症状の人もいますが

▷ 生理周期の乱れ
▷ 無月経
▷ ニキビ
▷ 体毛が増える
▷ 血糖値が乱れる
▷ 体重の増加

などがよく見られる症状で

今は内分泌系(ホルモン系)疾患だと考えられています。

PCOSの特徴の一つが血糖値が乱れることです。

このため、メディカルハーブでは、PCOSの治療には必ず血糖値を整えることも考慮し、シナモンが活躍します。


シナモンは、下腹部の血流をよくしてくれることから

▷ 不妊
▷ 月経の問題

の原因に血流の問題がある場合などに使われることもあります。

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シナモンの種類

シナモンって言っても色々な種類がありますが

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メディカルハーブでは

セイロン(True シナモン)Cinnamomum verumが一番良いとされています。

スリランカで採れるシナモンで

成分のCoumarinが少な目で長期使用にも向いていると言われています。

一般的なのはカシアシナモンです。

値段も違います。(セイロンの方が高いです!)

味や香りも違うので、よければ違いを楽しんでみてください(セイロンの方がマイルドです)

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使用上の注意

妊娠中の方、胃潰瘍がある方は使用を避けましょう。

消化器系が繊細な人、よくわからない感染症がある人は使用の際は注意が入ります。

疾患がある方(特に糖尿病、PCOSなど)、薬を服用している場合は必ず専門の医師に相談しましょう。

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最後に

シナモンはスパイスとしても馴染みが深いと思います。

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私はシナモンを

朝食のグラノーラやミューズリーに入れるのが好きです。

そのほかにも

飲み物やフルーツスチュー(リンゴや洋ナシを鍋で煮込む)に入れたりして楽しみます。

特に冬場はターメリックラテを作ります。

今日紹介しようと思ったのですがレシピが見つからないので後日紹介します!

参考文献 Michael Thomsen, Phytotherapy Desk Reference 5th Ed 

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プロフィール

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