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【再投稿】我慢しないでほしい便秘の話:自然療法のケア

こんにちは。ハーバリストのキョウコです。

先日の「下痢」に続いて、

今日はその反対の「便秘」について書こうと思います。

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私は専属ハーバリストとして調合薬局や健康食品店で15年以上販売員をしていました。

その時に相談を受けたトップ10に入るのが「便秘」。

東西問わず、世の中便秘に悩む人が多いのです。

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便秘って

何をして便秘と呼ぶのか難しいです。

排便は人によって回数も量も違います。

日本では、便秘の定義

「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」
(引用:慢性便秘症診療ガイドライン2017、日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会、南江堂、2017年)

オーストラリアの政府認定ホットラインHealthdirectは

排便に問題がある時、いつもの排便数が減った時、硬い・少量しか出ない場合、残便感などの症状がある場合

と定めています。

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便秘の原因

▶︎ 食生活 ー高たんぱく食要注意です!
▶︎ ストレス
▶︎ 加齢による筋力の衰え
▶︎ 運動不足
▶︎ 我慢
▶︎ ホルモン (特に生理前)
▶︎ 腸内細菌のバランスの崩れ(ディスバイオシス )
▶︎ 薬の副作用
▶︎ 超過敏性症候群
▶︎ その他の病気が引き金 (甲状腺、がん)

などが挙げられます。

原因不明の急な便秘、血便などの症状は医療機関で見てもらいましょう。

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自然療法と便秘

*食事に気をつける
*食物繊維を取り入れる
*適度な運動をする

など便秘の対処法はみなさんご存知だと思います。

これらは絶対整える必要があります。

食事も運動も気をつけているけど頑固な便秘の人に、
今回はハーブを中心に自然療法の対処法を紹介します。

①ハーブ 

自然のものだから、ハーブティーなら安全は誤解です。

確かに効き目も穏やかで安全なものが多いのですが、

中には私たちが 「BIG BOMB」と呼ぶハーブがあります。

まさに体の中に入れたら爆発する恐れのあるハーブです。

ちょっと大げさですが、そのくらい処方の際には細心の注意が必要で、できれば使わない方が良いものです。

効果が強い・早い

ということは、その分体にかかる負担もあることが多いと思います。

例えば、

店頭で話していて、ギョッとしたのが

センナ(Cassia senna) というハーブを常用している人が多いことでした。

このハーブは便秘の最後の砦の様なハーブです。そして一時的な症状の軽減が目的で使われるハーブです。

効果は抜群で、ぜん動運動を活性化し排便を促すのですが、

そもそも「なぜぜん動運動が鈍くなったのか」を改善せずにハーブによってぜん動運動を刺激し続けることからより一層腸が動かなくなる恐れがあります。

結果、腸が麻痺して便秘がひどくなるということが起こりかねないのです。

日本でも下剤にこのハーブが使われているし、セナ科のハーブ(センナ、エビスグサ、キャンドルブッシュ)がネットなどで自由に買えるみたいです。

くれぐれも使いすぎに注意してください。

では何を使えば良いのか。

私は バターナッツ(Juglans cinerea)というハーブを便秘のひどい人には使います。

こちらも下剤効果があるので症状の軽減が目的です。このハーブと同時に原因や消化器系のサポートを行います。

タンポポの根(Taraxacum officinale radix)

肝臓に良いハーブで、穏やかな下剤作用があります。解毒作用を強めてくれるのと、消化を促すことから消化器系のサポートができます。

イエロードック(Rumex crispus) 

血液を浄化するハーブで、 皮膚疾患の治療に使われます。下剤作用があることから、アトピーなど皮膚疾患の患者さんが便秘の時はこのハーブを使うと効果が良いです。

リコリス(Glycorrhiza spp.)

甘草としても知られるハーブですが、その名の通り甘い味がします。効能はたくさんあるのですが、穏やかな下剤作用もあり、ストレスにも良いのでストレス性の便秘には特に良いと思います。高血圧の人は長期使用はさけましょう。

スリッパリーエルム(Ulmus fulva)

下痢の話の中でも出てきたハーブですが、水溶性繊維のハーブで安全に使用できる下剤作用のあるハーブです。使用の際は水分を十分に取ることが重要です。

その他にもビターと呼ばれるグループのハーブを使い、消化活動を活発化させます。

②プロバイオティクス

他にもたくさんあるのですが、臨床実験により大人の便秘への効能が高いとされているプロビオティクスの一部です。

Bifidobacterium lactis Bb12
Bifidobacterium animalis ssp lactis DN-173 010
Lactobacillus reuteri DSM 17938

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最後に

便秘はまさに我慢の象徴のような症状で、精神的に我慢しやすい人がなりやすいのかなぁと患者さんをみて思います。

色々なことを溜め込むのは、精神的にも肉体的にも良いことはないですよね。

消化器系は副交感神経優位によって機能します。

ストレス解消は、便秘だけに限らず、健康な消化器系を保つためにも大事だと思います。

腸活のお役に立てれば幸いです!

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この記事は以前投稿したものです。誤って削除したので再投稿しています。以前にスキ・コメントを下さった方本当にごめんなさい!

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