【ハーブティー】『Brewer’s Blend Herbal Tea』の販売を開始しました!
こんにちは。ハーブティーブレンダー見習い、本職はビール醸造家の阿部淳哉です。
これまでの投稿は僕の造ったハーブ&スパイスビールに関することばかりでしたが、
この度、ついにハーブティーブレンダーとしての一歩を踏み出しました!
僕のブレンドしたハーブティーを初めて販売することになったのです。
醸造所併設のボトルショップCRAFT BEER BASE MOTHER TREEで試験的に販売しています。
ソワソワしたこそばゆい気持ちの奥から達成感がこみ上げてきます!
とはいえ僕はまだまだ師事している立場。先生をはじめ、ビール屋でハーブティーを販売することに理解を示してくれた職場の皆にも感謝です。
そして今のところは「とりあえず陳列してみた」という状態なので、これからどう継続的に製造・販売していくか、考えなくては。
とまあ、頭の痛くなる話はさておき、どんなハーブティーをブレンドして販売しているのか紹介させてください。
『Brewer’s Blend Herbal Tea』
「その昔ビールには多種多様なハーブが使用されていました。それに思いを馳せる醸造家がブレンドしたハーブティーです」
自己紹介に書いたことですが、僕は中世ヨーロッパで造られていたというビールの前身「グルート」に感化され、ホップにとらわれないハーブ&スパイスビールを造るようになりました。そしてもっと美味しく多彩なハーブ&スパイスビールを造りたいと思い、本格的にハーブティーの勉強を始めるに至りました。
そんな醸造家がブレンドするハーブティーはとにかく「味わい重視」です。酒の中でもとりわけ嗜好性の高いクラフトビールを取り扱う人間として、風味の良さ・面白さにはかなりこだわったつもりです。
(美味しさと嗜好性が大きく関係するかどうかは一概には言えませんが。この話はまたいずれしたいと思います)
さて、『Brewer’s Blend Herbal Tea』より、初回は2種類のハーブティーをリリースしました。
〇 『Lavender & Chamomile』
〇 『Winter Anise Blend』
前回の投稿を見ていただければわかっていただけるかと思いますが、これらは僕の造っているハーブ&スパイスビールに対応しているのです。
例えば、ハーブティー『Winter Anise Blend』でブレンドされているハーブは
・アニスシード
・オレンジピール
・コリアンダーシード
・ドライジンジャー
・ホールホップ
ですが、これはハーブ&スパイスビール『Winter Anise White』の原材料の一部
・アニスシード
・オレンジピール
・コリアンダーシード
・フレッシュジンジャー
・ペレットホップ
に対応します。
ティーとビールでは異なる加工形態のジンジャーとホップを使用しているほか、各々のハーブのブレンド比率も変えています。
ティーとビールでは「それとして成り立つバランス」が当然異なるからです。
同じくティーとビールの『Lavender& Chamomile』にはどちらも
・ラベンダー
・カモミールジャーマン
・ホップ(ティーではホール、ビールではペレット)
を使用していますが、ティーの『Lavender& Chamomile』には味わいに奥行を与えるため、ビールには使用していないコリアンダーもブレンドしました。
また、今回はいずれのティーとビールでもたまたまドイツ産のホップを使用しましたが、品種が同じとは限りません。
(ハーブティーに使ったホップには品種名が記載されていなかった)
ホップ品種が多様化する昨今、相対するティーとビールで同じ品種のホップを用意できることの方が難しいと思います。
ホップ品種の違いに起因するティーとビールの印象の違いは必ずあると思います。
それをブレンドでカバーするか、むしろ違いを面白さと捉えるかは、ケースバイケースになるでしょう。
こんな感じで、新作のハーブ&スパイスビールをリリースする度にそれに対応する『Brewer’s Blend Herbal Tea』もリリースしていけたらと思っています。
同じ人間が同じ媒体を使って表現した二つの形態。
このような観点からビールやハーブを楽しめることは他ではなかなかできないんじゃないでしょうか。
まだまだ試行錯誤の段階ですが、これから面白いことができたらいいなと思います。