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アニス香る白昼の雪景色のようなビール

2回目の投稿です。これから僕の造ったハーブ&スパイスビールの紹介をしていきたいのですが、実は今、諸々の理由で醸造ができておりません。
よってしばらくの間は新作紹介ではなく、過去作品の紹介をさせてください。

第一弾はこちら、

『Winter Anise White』

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〇リリース年月日
初回 2019/12/05
二回目 2020/01/23
三回目 2020/12/08
いずれもCRAFT BEER BASEで製造・販売

〇基本ハーブ&スパイス

アニスシード(※1)、ジンジャー、コリアンダーシード、オレンジピール、ホップ

〇インスパイアされたビアスタイルなど

ベルギーのクリスマスビール(※2)、ベルジャンホワイト、グリューワイン

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アニスシードを主体とした甘く爽やかなハーブの香りと、酵母が醸す花・リンゴやバナナ・クローブのような香りが混然一体。
小麦麦芽の雪のような細やかでソフトな粒子感が舌に乗る。
高めのアルコール度数 (8%前後)が心地よく温かな酔いに誘う。

白昼、雪に反射する光を浴びながら、西洋の暖炉の前で飲みたくなるようなビールです。

ハーブ&スパイスビール造りの楽しさに目覚めたきっかけのビールです。造っているときの醸造所に立ち籠める匂いは筆舌に尽くしがたいものがあり、これ以来アニスシードは僕の大のお気に入りのハーブの一つになります。

冬アニ抽出後

写真:熱麦汁による風味の抽出が終わったハーブたち

初回は『White Christmas』というネーミングでリリースし、思った以上に出来が良く好評だったので、クリスマスが終わってから再醸造。『Winter Anise White』と改名してリリースしました。

昨冬にも醸造・リリースしましたが、そのときはスペルを間違えて『Winter Annis White』で大量のラベルを印刷してしまいました。「やらかした!」と思いながらも、よくよく調べると「Annis」は聖アグネスを意味し、子羊を象徴するとのこと。あまりにもクリスマスにピッタリな鳥肌モノの偶然で、そのままのスペルでリリースしたのでした。

今冬も是非造りたいと思いますが、どちらのスペルに落ち着こうかしら。


冬アニボトル

写真:2020年は赤と緑の二色展開(中身は同じ)。「Anise」のスペルをミスしたままリリース。

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※1 アニスシード(アニス、学名:Pimpinella anisum)は地中海東部沿岸を原産とするセリ科の一年草の種子です。独特の清涼感ある甘い香りは「アネトール」という香気成分に由来します。アニスシードや合成アネトールは歯磨き剤に利用されます。他にアニスと名の付くスパイスでは「スターアニス(八角、学名:Illicium verum)」が有名ですが、こちらはシキミ科の常緑高木の果実でアニスシードとは別物です。スターアニスもアネトールを主たる香りの素とします。

※2 クリスマスビールには特に定義はありませんが、多くの場合は各醸造所の定番ラインナップよりもアルコール度数が高く仕上げられ、クローブやシナモン、リコリスなどのハーブ&スパイスが使用されることもあります。ハーブ&スパイスが使用されたものは甘い食べ物にもよく合い、ドイツの菓子パン「シュトーレン」にピッタリの味わいです。

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