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きっとまた転ぶけど、たぶんなんとかなる。

はじめまして!!
昨年から岩手でインターンをしています、
遠藤 美沙稀(Misaki )と申します!
インターンではいつも大きな声で笑っているので
周りからは「笑いのツボが浅いね」なんて言われることが多いです。笑

そんなわたしですが、いつもより少しだけ真面目に、
ヘラルボニーのメンバーとして、この場を借りて
自分自身のことについて綴りたいと思います。
はじめて打ち開けることもあるので、拙い文章になるかもしれません。
ですが、どうか最後まで読んでいただきたいです。

いまからここに綴ろうと思うのは、
わたしが22歳で「パニック障害」を発症してから
今に至るまでの体験談です。

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【発覚】

パニック障害」。
みなさんも、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
もしかすると、経験したことがある方や、わたしのように
今まさに病気と闘っている方がいらっしゃるかもしれません。

初めて症状が出たのは去年の9月下旬。
いつものように、イヤホンで音楽を聴きながら
バスに乗っていた時でした。

突然の呼吸困難。

異変を回りから隠そうにも、
身動きできないくらいの強い発作。
このまま死ぬかもしれないという不安と恐怖。
現実ではないような感覚—。
今でもはっきりと覚えています。

動揺しながらもなんとかバスを降りて呼吸を整えていると、
何もなかったかのように症状は治まりました。

以来、このような症状が、バスに乗ったときだけではなくて、
車を運転しているとき、アルバイトをしているときと、
次第に増えていきました。

それが後に「パニック障害」であると発覚します。


「もっと頑張らないと」
「どうして自分は何もできないんだろう」
「自分なんて必要ないんじゃないか」

当時のわたしは毎日のようにそんなことを考えていて、
何も手につかないような状態でした。
今思い返せば、つねに就職活動や卒業論文に追われていて、
コロナウイルスの影響で趣味の旅行もできなくなってしまったことが
要因だったのかもしれないなと思います。

このような日々が続き、発症から約2ヶ月後。
わたしは自分の気持ちの整理ができないことを母に打ち明けました。
母も、時間がたてば元通りになると考えていたようです。
どんどん症状が悪化していったことをきっかけに、
母と一緒に病院へ足を運ぶことを決心しました。
(あのとき病院に行こうと話してくれたお母さん、ありがとう。)

「本当は、わたしの症状なんて他の人と比べたら元気な方で、
ここに来てはいけないんじゃないか」

病院に来てからも、わたしのなかでは強い葛藤がありました。
けれど、先生を目の前にして、振り絞るように話し始めたとたん、

これまでずっと、自分に全く優しくなれていなかったこと、

自分の様子が少しずつ変化していくことに気づかないふりをして

自分はまだ大丈夫だと言い聞かせていたことを実感して、

これまで抱えていた辛さが、涙になって溢れ出ました。

【わたしとパニック障害】

病院に通い始めておよそ5ヶ月が立ちますが、
正直「自分で自分の弱さを受け入れる」って、案外難しいです。

今でもパニックが起きたり、いろいろ考え事をしてしまうと、
悔しさから電車で泣いてしまいます。
泣きながらお母さんに話を聞いてもらうことがあります。
車などに長時間乗ることを考えると、不安から
どこにも行きたくないなあと感じたりもします。
家を出るときは、薬をもっているかどうか、
何回も何回も、しつこいくらいに確認します。

落ち込んで、自分を説得して励まして。またなんとか立ち上がって。
毎日がその繰り返しです。

【今のわたしだから伝えられること】

わたし自身が「目に見えない障害」というものに直面したからか、最近いろんなルートで

「自分が苦しんでいるけど人に言えない」
「自分の子どもが精神疾患でどう接すればいいのかわからない」

といったの悩みをよく耳にするようになりました。

その苦しさ、痛いほどわかります。

まず、今苦しんでいる多くの方へ。
いまは、なぜ自分は何もできないのか、
なぜ頑張れないのかと、惨めな気持ちになっていると思います。
でもそれは、何もできないのではなく、

今までの自分が頑張ってくれすぎていた。

だから今ぐらい休んでもいい。

と、前向きにとらえてみてしてほしいです。
本当は、こっちの方がぴったりだと思うんです。

そして、そばで見守る側として
誰かのために悩んでくださっているみなさん。
いつも近くで支えてくださり、ありがとうございます。
周りの方の理解、本当に大切です。

「気にしすぎだよ」
「元気そうにみえるけど?もう治ったんじゃない?」
「恵まれた環境にいるから弱いんだよ」

わたし自身、「弱いのは自分に非があるからだ」という意味を込められた言葉を投げかけられたときに、心をえぐられているように感じてしまうことが何度もありました。

自分に何かできないだろうかと考え悩んでしまうと思います。
でも、特別なことは何もしなくていいんです。

いつも通り話しかけてください。

好きな食べ物をその人と一緒に食べてください。

くだらない話をしてください。

そのままで大丈夫だと、声をかけてください。

それで、それだけで十分なのです。


わたしは今、自分の人生で転んで怪我をしています。
とても痛くて苦しい怪我とも、最近少しだけ仲良くなれました。
だから、怪我をしてもきっとなんとかなるんです。


じつは最近、検査で「ADHD―注意欠陥・多動性障害」の傾向がある、
ということも発覚しました。周囲からは「ショックだったでしょ?」
と心配されるのですが、むしろADHDだと発覚したことで「あ、そういえば・・・」と腑に落ちて安心する気持ちの方が大きかった気がします。

例えば、学生時代はとにかく落ち着きがなくて朝会が地獄だったり。。
物忘れが激しくて、ゆで卵を作ろうとして火をつけたことを忘れて、
卵の殻焼きになっていた、なんてことも・・・!(これらはほんの一部)

こんな弱点の一つ一つを共有でき、魅力へと変えてくれるのは、
そばにいてくれる多くの方の存在のおかげです。
いつも本当にありがとうございます。

最後に。
わたしは一人だけでは何もできないということ、
自分の弱さを、たくさん知っています。

あなたやあなたの大切なひとが負っている怪我が
少しでもかるくなりますように。


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ヘラルボニー 岩手インターン
遠藤美沙稀

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