『春待つ僕ら』が待ってます。
台本用

『春待つ僕ら』が待ってます。

鈴木重毅@しーげる

あっという間に12月も半ばですね。

今日は自分が担当している作品についての話をさせてください。

『春待つ僕ら』という作品、ご存知でしょうか? 

12月13日に最新単行本11巻が発売されたばかり。僕が編集長を務めている「月刊デザート」の現在の看板作品であり、この11巻で累計400万部を突破(紙+電子)と、非常に人気も勢いもある作品です。

どんな内容の作品かというと…

ずっと周囲と上辺でつきあってきた春野美月(はるのみつき)。高校入学を機に、自分を変えて本当の友達を作りたいと願っていたのにうまくいかず、ぼっちのまま。そんな時に出会ったのは、学校でも有名なバスケ部のイケメン四天王と呼ばれる男子たちだった。同じクラスの浅倉永久(あさくらとわ)はじめ、彼らに振り回されるうちに美月の人生も変わり始める。次第に永久に惹かれ始めた頃、小学校時代ずっと憧れていた女友達あやちゃんと運命の再会をするも、あやちゃんが本当は男の子だったと知って…!?

というお話です。

※こちらから、さくっと簡単な内容も見れますのでよかったらどうぞ。


この『春待つ僕ら』は実写映画化もされて、その映画がいよいよ今日12月14日から公開になりました。

※映画公式サイトはこちらから>>>


この映画『春待つ僕ら』、担当としてのひいき目も入ってるとは思いますが、本当に素敵な作品にしていただきました。

なぜ素敵な作品になったのか。

それは、プロデューサーと監督はじめスタッフの皆さん、そしてキャストの皆さんが本当に熱心に取り組んでくれたからです。


まず何と言っても感謝しているのはプロデューサーのHさん。今まで幸い何回か自分の担当作品が映画になるという経験をしていますが、こんなに沢山プロデューサーと会ったことはないというくらい、何かあれば常に飛んできて毎回丁寧に意図を説明してくれました。

色々映画やアニメに関わる中で、我々原作サイドとプロデューサーの方がいかによい信頼関係を築けるかが、その作品の成否に関わるのだなと実感してきましたが、今回は最初から最後まで本当に密に何でも相談できて、安心して作品を託し続けることができました。


そして平川雄一朗監督。最初に撮影見学に伺った際「あんなに脚本を粘らせていただきありがとうございます。」と頭を下げられてびっくりしました。なぜなら、今回はまだ連載中の作品、それも巻数がまだ浅いうちから企画が立ち上がったこともあり、映画はオリジナルのストーリーで作るとはいえ原作でキャラクターたちの核が描かれていない部分も多くて、非常に脚本で苦労させてしまっていたからです。

結局重要な部分が漫画で描かれてはその都度修正を加えるという、とても大変なことを脚本家のおかざきさとこさんと一緒にやり遂げてくれました。

なのに、逆に感謝はしてくださるし、いつお会いしても「絶対いい映画にしますから!」と笑顔で言ってくださるし。なんて素晴らしい監督なんだろうかと感激しっぱなしでした。

その監督の、クライマックスシーン撮影時の鬼気迫る表情を拝見した時に、「絶対いい映画にする」という言葉が、単に人柄の良さではなく、映画に対する真剣さから発せられていたことを目の当たりにして、一層感激したのを鮮明に覚えています。


スタッフの皆さんも凄かった。

お話のメインの舞台になっている「words cafe」という喫茶店。原作者のあなしんさんがモデルにさせていただいてるお店が実際に大阪にあるのですが、この再現ぶりが本当に凄いんです。しかも目の前にバスケットコートがあるという難しい設定なのに、そのシチュエーションも完璧に再現。ファンの方にとってはたまらない情景を目にすることができると思います。

(※詳しくはこちらのレポ漫画をどうぞ)


次にキャストの皆さん。

主演の土屋太鳳さんは、どこに行くにも原作漫画を持ち歩いてくださっていたそうで、その役作りの徹底ぶりは本当に凄いです。とてもお忙しいのにもかかわらず、撮影前とプロモーション中と、2度も聖地「words cafe」に足を運んでくれたことにも感激しました。

注目してほしいのは、映画オリジナルエピソードである作文大会のシーン。なんと主人公・美月の読み上げる作文の文章をすべて土屋さん自ら書いてくれているのです!

美月の心境に重なるものであり、作文大会で入賞するレベルのものであり、映画を象徴し一つにまとめ上げるものでもあり、というスーパー難易度の高い条件だったと思うのですが、何度も何度も練り直し書き直し、大切な気持ちが観ている側にひしひしと伝わってくる素晴らしい文章に仕上げてくれています。ぜひ何度も観て味わってほしいです。


そして男子キャストチームの皆さん。

北村匠海さん、小関裕太さん、磯村勇斗さん、杉野遥亮さん、稲葉友さん。メイン男子5人の友情、ライバル感、可愛いところ、プライドがぶつかるところ、観ていて青春の良さをたっぷり感じられます。

こちらで注目してほしいのは、作品の非常に重要な要素であるバスケシーン。

迫力あるバスケのシーンを実現するため、全員2か月以上にも渡る猛特訓を受けて撮影に臨んでくれているんです。

特に、小関さん演じる神山亜哉というキャラは、天才バスケットボールプレーヤーという設定のため、小関さんは映画出演の話を受けたその時からすぐに練習を始めてくださったそうなんです。

そんな皆さんの努力のおかげで、躍動感あふれるバスケシーンがこれでもかと展開されていて、男性の方やバスケ経験者の方が観ても楽しめると思います!(盛り上げてくださった大勢のエキストラの皆さんにも感謝です!)

ちなみに、その映画のバスケシーンの監修や指導をしてくださった方のお一人がたまたま僕の出身大学と同じ大学の方だったので、原作のバスケシーンについても色々と取材させていただき試合シーンに生かしました。

本当にたまたま、発売したばかりの原作11巻も、映画と同じくヒーローたちの学校とライバルの学校の直接対決がメインになっているのですが、どちらも熱い展開になっています。ぜひ見比べてみてください。より一層楽しめるのではないかと思います。


映像化の際、漫画家さんは自分の原稿があるため、なかなか監修といっても、何もかもすべてチェックすることはできません。ですから、僕たち編集者が信頼のもとにお任せいただき、代わりに監修を引き受ける部分も多いのですが、その分出来上がりを原作者の漫画家さんに気に入ってもらえるかどうかはいつもハラハラします。

映画が完成していざ試写を観て、あなしんさんがどう思うのか。ドキドキしながら隣で一緒に観ていたのですが、最後のほうはほとんど泣きっぱなしで、観終わった後もいかに感激したかをずっと話してくれて心からほっとしました。

原作ファンの皆さん、キャストの方のファンの皆さん、そして映画館に足を運んでくださる全ての皆さんにも喜んでもらえたらいいなと思います。

皆さんに、少しでも映画に携わった方々の熱が届きますように。

どうぞよろしくお願いいたします。


それと。

原作の漫画はまだまだ続きます!これからも応援よろしくお願いします。




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鈴木重毅@しーげる

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鈴木重毅@しーげる
少女漫画誌「デザート」の編集長を6年務め2019年講談社を退職。漫画家さんのマネジメントを行う株式会社スピカワークス代表。 担当…森下suuさん「ゆびさきと恋々」やまもり三香さん「うるわしの宵の月」。他「僕と君の大切な話」「春待つ僕ら」「好きっていいなよ。」「となりの怪物くん」。