記事一覧
バンド短歌連作「全ての花は咲いてから散る」
永遠の夏を皆で作ったね誰もが歌って笑っていたね
落ちていく花弁を見てて 綺麗事無視してここを選んだのなら
縛られた体に花よ降り注げ色とりどりの肌になるまで
変わってく世界を進むついでにさ綺麗な花束あんたにあげる
疲れたら眠れや眠れ 希望とは言えぬ朝にも音楽は鳴る
十年間漕いでようやく辿り着く舞台の上で球体揺れる
あの頃の僕たちはまだ 僕たちはまた これからの僕たちだって
覚えてて古い
短歌(藤子A展によせて)
ドーンって音が耳から脳髄のスキマに入り そのまま溶けた
暗闇で光る仕様のおもちゃだけ集めたみたいな街、六本木
セールスに引っかかりたい破滅すらわたし一人じゃうまく出来ない
平成の苛めっ子らを縛り上げ魔太郎の前に差し出すもよし
水中花 憎しみと恋に包まれて咲いてるものがいちばんきれい
終電をうっかり逃してしまったら忍法ムササビ使って帰る
大丈夫、ちゃんと帰れる空