彼について(遠距離恋愛中)
『できるだけ、彼のことはほうっておいて、自分のことに集中するんだよ』
と、まゆさんに言われた。
その通りだと思う。
彼女のアドバイスはいつも適切で、やさしい。
彼のことを考えない。
考えないように意識するのではなく、自分(の人生)に集中するのだ。
できる。と思う。
わたしはもう何度もこの修行をしてきた。
相手は繰り返し変わったが、
「自分の人生に集中する」今回が最後(になるかもしれない)修行。
だけどその前に彼のついて書きたくなったのだ。
ああ、許してください修行の神さま。
彼とわたしはいま遠距離恋愛中だ。
関西と、東北。
決して近いとは言えないが、海を渡らなくてすむ分、まあ近いとも言えるかもしれない。
さて、そんな彼との関係に最大のピンチが訪れたのだ。
(まゆさんが言うには、これは「意見交換ができた状態」)
わたしは慌てて、東北の彼のもとにすっ飛んでいった。
遠距離になってから、初めて彼の家を訪ねた。
以前の部屋より広くなり、住み良い感じだった。
ベッドは相変わらず当たり前にシングルだったが、
ベッドですら大きくなったかのように心地の良い場所だった。
そしてわたしたちは4日間、一緒に過ごした。
彼は休みで、わたしは仕事があったので時々打ち合わせが入ったりしながらも、ゆっくり過ごした4日間だった。
“平和”だった。
平和ってこういう空気でこういう感じだったのか~と初めて思わされるほど、平和だった。
彼は、大雑把だが意外とマメなところがあり、主婦のようにウタマロ石鹸でスニーカーを磨いたり、夏はキュウリが安いからといって、漬物を漬けたりしていた。
たくさん一緒に映画も観た。
「結婚」という言葉が出て、ひとりドキリとした。
彼の本棚を見ると、全然知らないマンガ本が並んでいた。
学習系のマンガもあり、マンガとはいえ哲学や社会を学んだ過去があることにきゅんとした。
遠距離になってから、正直にいうとわたし自身も彼が好きなのか分からなくなった瞬間はあった。
彼がいなくてさみしい。というよりも、つまんない。という気持ちが勝っていた。
認めることはこわいが、彼と結婚してなにか人生を進めたいと自分本位なことを考えたことも確かだ。
だけど、その唐突に訪れた4日間は彼の素晴らしいところを思い出すには充分だった。
そしてその最終日にようやく、お互い重い口を開いた。
なぜわたしがここに来たのか?について話さないといけなかった。
彼は泣いて来ると思ったらしいが、わたしはこの4日間このことでは一度も泣かなかった。
泣いて彼を困らせたくなかったし、泣くことがこわかった。
それぐらいに事態は深刻だと思っていた。
結果的には、最悪の事態は回避できた。と思う。
こんなに彼が好きだと思い出した後で、もしアレ(言うのもこわい)になるなんて悲惨すぎる。
よかった。
それに、わたしは、彼がわたしをアレ(言うのもこわい2)じゃなくなったなんて信じられないのだ。
ひとつは、彼はわたしにとても優しい。
もしこれが彼の優しさのデフォルトであるのなら、もうなにも信じられないし、ますますそんな彼を好きになってしまう・・・
その次に、わたしは自分のことを「結構、女神級にいい女やで?」と本気で思っている。笑
もちろん昔はそんな風に思えなかった。
かなりいろんなことを経て、そう思えるようになった。
いわゆるこれが「自己価値」というものなのか。
さて、そんなことを経て、わたしはいまひとりで関西に戻り、午後ののんびりとした時間を過ごしている。
人生は長く、なにがあるのか分からない。
自分が遠距離恋愛を本気でするなんて昔は思わなかったし、
昔より純度の高い気持ちで人のことを好きになれるようになったと思う。
昔は、こころの中が荒れまくっていた。
必要なものと、不要なものが分からなかったし、常に栄養は足りていない状態だった。
それでも、変わりたいと願い、トレーニングを繰り返すことで、人は変われるのだ。ということを身をもって学んだ。
最近のnoteはここで【心を変えるトレーニング】と広告が入ることも多いですが、残念ながらありません。笑
遠距離恋愛中の方、婚活中の方、復縁活動中の方、いろんな状況で、幸せだけじゃない時間を過ごしている人がいると思うけど、
きっと大丈夫だからね。
あなたも、わたしも。
辛くなったら、そっとはむちゃんに話してね。
読んでくれてありがとう
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