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野ねずみ フレデリックは「発達障がい」か?

ハロハロラボ代表おがわです。
最近、毎日のように「発達障がい」について触れたり疑問に思うことが多く、障がいというより環境なのではないか?という話を書きたいと思います。

定型児という言葉

発達障がいについて学べば学ぶほど苦しくなってきました。「障がい」という言葉も嫌いですが、「定型児」という言葉も嫌いです。あの子は定型児とか、あなたは障がいがあるという線引きがとても苦しいです。私自身にその指標が向けられる時「あなたは定型ね」といわれるのも「あなたは障がいがあるね」といわれるのもどちらも気持ちよくありません。

人間は誰しも、特性もあれば個性もあるし、生きていれば失敗もすれば空想が楽しいこともある。忘れ物を人生で一度もしたことがない人はいないし、人の気持ちを計り知れずに傷つけたことがない人もいないと思います。余裕や優しさをなくし環境を作れない、効率ばかりを求め相手を思いやれないそれこそ「定型人間」が生きづらい社会を作っているのではないかと。


障がいという言葉を人に言われるまま自分で深く考えずに使ってしまってきたこれまでの自分を呪いたいくらい、懺悔と申し訳なさ、そう言われてしまっていた人たちにどう謝罪したらいいのだろうと呆然とします。

「ファンタジー没入」「広範性発達障害」

色々資料を読むうちに、空想の世界にいる男の子をどうやってそれをやめさせるか?というような療育の資料をみました。好きな物語の空想の中にいて、一斉指示が通らず困っているからそれをどう療育していくか?という資料でした。
指示が通らないから困るのは指示をする側・予定を変えられない指示側であって、楽しく空想をしている子が生きやすい社会を作ればよいのでは?と思います。


フレデリックは広範性発達障害で療育すべきなのか?

この記事のタイトルで触れているレオ・レオニの絵本「フレデリック」の主人公の野ねずみフレデリックは、創造のため、想像の世界で過ごすことが多く、他の野ねずみとは違う働き方です。他の野ねずみたちが冬支度で食べ物を探し回っているところ、フレデリックは一人じっと物思いにふけっている。この想像の世界にいるということを今回は考えたいと思います。

その資料によるとフレデリックは「広範性発達障害」となり「ファンタジー没入による生活障害」となるようです。
フレデリックは空想はやめるべきなの?他の野ねずみと働けないからってだめなのか?
ちなみにレオ・レオニ英語絵本は「フレデリック」というタイトルですが、日本語訳の谷川俊太郎訳ではサブタイトルがついていて「ちょっとかわったのねずみのはなし」となっています。「ちょっとかわった」を創作者についているのか、パーソナリティーにつけているのか。勝手な推測ですがご自身を含め創作者への敬意と揶揄的なおかしみをつけているのかもしれません。

環境の整備と寛容性

障がいという言葉が溢れていますが、本人の困り感をなくすことへの帰結は本人へではなく、環境と周りの寛容性があるかないかではないかということです。本人の良さを活かすことができるか?は社会の問題。
成熟した社会というのは、一番力のない者が生きやすい社会だと思います。家庭の中に新生児がいたら、その子が暮らしやすいように整えるように。

学校も多人数に一斉授業で対応ができないってだけで、予算を付けて教員を増やす、習熟度に合わせたカリキュラムにする、少人数クラスにするなどやり方はたくさんあるはずです。
また、すぐに学校が変われないなら、困り感しかない学校への登校一択ではなく、学校以外の居場所がたくさんあればいいという話だと思っています。
社会が、学校が成熟して、今一番困っている人に合わせられるようになれば、生きやすい社会になり、少子化も変わっていくのではないかと思います。

学校教育よりも社会教育が広がっていくことを願って

正解がただ一つという学校教育が生きづらさを生んでいると思っています。正解が一つでない、いつでも、何度でも学ぶことができる、好きな事を学ぶ、学ぶことは幸せにつながるという考えの社会教育が広がって、みんな幸せになればと願います。私自身が社会教育士なので、もっと社会教育でできることをやっていきたいです。学校・教員に求めることを最小限にし、ごちゃまぜの地域が入っていけば、寛容性も増し一人ひとりの子どもが生きやすくなると思っています。

ハロハロラボでできること

私は医師ではないし、はたまた教員でもありません。でも、オンラインの子どもの居場所を作っていて、お子さんの興味や関心をお聞きし一緒に楽しい時間を過ごしたいと思っています。これをやれば正解ということはなく、お互いに試行錯誤しながら、一緒に楽しく過ごしていきたいという気持ちを大事に、活動していくことだと思っています。お子さん達一人ひとり好きな事、得意な事は必ずあるし、そこを一緒に楽しむ、質問する、教えてもらう、発見する、気づくの働きかけをしていきます。教育は種まきであって、感じたりその後はお子さん自身の力。お子さんを信じて、色んな事を楽しく一緒にやっていくことだと思っています。


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