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妊娠悪阻で天井を見るしかできなくなった話(後編)

5週目から16週目くらいまで続いたつわり

5週5日目から、みるみるうちに体調は悪くなり、とうとう6週目には休職状態に。そして、その後、完全に体調が改善したのは15~6週目だった。1か月ほどは布団の中で長い一日を過ごしていた状態、1ヶ月半ほどは良い時間帯も含めた波のある一日を過ごしていた状態だった。

地獄のような2カ月半

体調の劇的な変化をひとつひとつ細かく書いていくと、あまりに長くなってしまうので簡単に記していく。

在職中(5週目数日):
・一日数回の嘔吐・めまい、吐き気を我慢する電車

休職中(6週目~):
・肉や魚などの食事が喉を通らなくなる
・定期的に来る吐き気
・一日十数回の嘔吐
・今までは一分程度だった階段が数十分かかるようになる(気持ち悪さで立っていられなくなり休み休み上がる)

・横になっていないと気持ち悪い(体勢によってはいくらかマシ…私の場合はソファで半うつぶせ状態)
・ミカン・パイナップルや、蕎麦・うどんくらいしか食べられなくなる
・頻繁な嘔吐
・飲み薬(プリンペラン)を服用
・「これなら食べられる!」と旦那さんに依頼して、作ってもらった料理を一口しか食べられず泣く
・歩けないため昼食に困る(よく母親に食事を届けてもらった)

・起き上がると強い吐き気に襲われるためほとんど横になって過ごす
・どんな体勢でも基本吐き気があって気持ちの悪さから意識のシャットアウトができない(四六時中感覚は大荒れの海のなかの漁船
・一日ひたすら嘔吐(旦那さんの嘔吐のマネが大幅に上達した)
・二足歩行が退化(吐き気がくるため、中腰や四足歩行)
・ポカリスエット・カロリーメイト・柑橘系の果物以外受け付けなくなる
・すきっ腹に柑橘系果物によってか夜中に胸焼けで目が覚めるようになって痛みを抑えようと水分を入れると消化されるまで強い吐き気で眠れない
・朝からも吐き気で眠れないためきちんとした睡眠時間が大幅に減少

・飲食物を口に入れると吐き気に襲われるため、ポカリスエット数口しか入れられない
・一日でカロリーメイト一本を食べ切れない
・黄色の胃液や緑の胆汁らしきものを吐く
・視覚過敏(眩しい・画像の移り変わりが激しく感じ、テレビが見られない、目がちかちかして携帯電話の文章が読めなくなる)
・聴覚過敏(洗濯機の回転音やヘリコプターの音が脳裏に響き、強い吐き気が誘発される)
・嘔吐以外の移動が困難で歯磨きも運んできてもらい、布団の上で行う
・一日中何もできない状態だが頭だけは妙にクリアなため、精神状態が悪化し、強い絶望感・無力感を感じるようになる

・週2回点滴治療を受けるようになり、点滴後の2~3日は状態が良くなる

劇的に変化したわけではないが、点滴を打ちだましだまし毎日を過ごしていくうちに安定期に近づいてきて、12~3週目くらいから状態は改善していき、完全に吐き気がなくなったのは16週目くらいだった。

ちなみに、後期つわりは一日だけ吐き気があっただけだった。

最後に

思い返すと、すごく辛い二カ月半だった。でも、喉元過ぎれば熱さを忘れるというのは本当のようで、もうすぐ一年が経つが「あんな時もあったなあ」と思えるくらいになった。一番辛い時期は一日が永遠のように感じられて絶望するぐらいだったけれど、終わってしまえばうそのように元気になるし、ご飯も美味しくてあんなに減った体重もすぐ戻って主治医に怒られるし、帝王切開は悪阻に比べればなんともなかった。もう一度、過去に戻って自分に声をかけられるなら、「大丈夫、苦しいけどちゃんと終わるよ。もう少しの辛抱だよ」と言ってあげたい。

といってもまぁ、過去のわたしは「もう終わってるからって他人事みたいに!」と怒る気がするけれど。





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