作品の好き嫌いと価値は別
前回、「時計じかけのオレンジ」についての文章を書いたあとで気づいたんですけど…
この映画、実は賛否両論だったんですよね~
考えてみれば当たり前の話で。だって、超暴力的な内容なんだもの。なので、途中で気分が悪くなって見るのやめちゃってる人も多いんです。仮に最後まで見通したとして「意味がわかんない…」っていう人も多いだろうし。
ただ、ヘイヨーさんの中では「まごうことなき傑作!」っていうイメージだったので、ちょっと意外でした。「意味がわかるし傑作!」っていう人と「意味わかんないけど傑作!」っていう2タイプの人しか世の中にはいないと、勘違いしちゃってましたw
Amazonのカスタマーズレビューを読んでいっても、「傑作中の傑作!」って言ってる人がいるかと思えば「世紀の大駄作!」って言ってる人もいて、真っ二つに意見が割れてるんですよね~
でも、こういうのがヒット作の条件でもあるんですよ。
「新世紀エヴァンゲリオン(通称:エヴァ)」っていうアニメがあるんですけど。これなんかも放送当時、世論を真っ二つに割るような大論争が起きてましたし。
みんながみんな「ああでもない」「こうでもない」「自分はこう思う」とか「その解釈は間違ってる!」なんて真剣に言い合ってたんです。
知識人から、フツーのアニメファンから、普段全くアニメ見ないような人たちまでが、こぞって論争に参加して、実におもしろい時代だったんですよ~
まあ、それはそれとして。
世の中には、「自分の好き嫌い」とは別に「触れておいた方がいい作品」というのがあって。
なぜかというと、視野を広げてくれるからです。
それに、感想なんて時と共に変わっちゃうから。映画でもマンガでも小説でも同じなんだけど。その時の精神状態とか成長度によって、感想なんていくらでも変わっちゃうんです。
初見の時はよくわからなかったのに、10年経ってから見直したら「凄さがわかった!」みたいなコトもよくあるし。
好みの問題ってのは誰でもあるんです。世界最高の読書家と言われたヘルマン・ヘッセでさえ、好きな本と嫌いな本があったくらいだから。
ただ、ヘッセはその辺をよくわかっていたので「自分の好みではないけれど、この本は傑作!」っていう作品もあることを知ってたんです。そういう本も読んでおかないといけないことも。
なので、「世の中を2分している作品」とか「みんなが絶賛してる作品」ってのは、たとえ自分の好きなジャンルや内容でなかったとしても、一応、目を通しておいた方が良いと思います。そこから得られるモノも大きかったりするので。
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