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詩・小説・独白

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自分の詩と小説、あと独白のまとめです。
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2021年5月の記事一覧

無題

どこへゆくにも
いこうとしなくても
あるけばきしむ
己の体が
あるけばきしむ
もろいせかいが

そんなりふじんなくせに世界に
人はただ痛みをすてたいがため
何の能動的なねがいもなし
ただしなんがために
すがったのが神だったのだ
それは何もなさず
ただ嘘がかったどろわただけである
救済ではなくただ今をごまかす
それだけだったのだ
うけいれはしないみとめは
しないがただそこには
酷いリフジンですらない

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タイトルなし一行詩まとめ

タイトルなし一行詩まとめ

何飲み込んでも 何を食らっても 1にもならない 人生だ

私の魂を蝕む初夏の熱気のリアリティ

嘘鉢にうまれた我々の 大気はいつだって赤い脈 心に閉ざされた我々の 大義はいつだって青い嘘

幸福は、合成甘味料みたいな薄っぺらいゲボのようだ。

食卓並んだ嘘鉢を 皿まで喰らうは我案山子

どろり酩酊。

かぎのない
屋上で
コンクリに
飛んだとて
脳髄が
溶け出して
この私
消えぬまま
灰色のコンクリが
どろどろと
溶け出して
沼のごと
心臓に
取り憑いて
のみこんだ
ペラペラの
感情と
嘘っぱち
自我だけの
空っぽな
人間に
人生は
ありませぬ

「なんで私は一にも0にもなれないんですか、バグですか。意思を、いやせめて感情をください。感情を願うことすら思えないから、欲しいと思い込んでるんだ。助け

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他人の脈が、血のない私の体を動かすが、同時に私の脳髄を蝕んでいくこのジレンマ

融解

融解

泥吐く泥に 飲まれた日々に

夢なき僕は 生を語った

楔なき世に 鳴いた烏は

渦巻き溶けて もともといない

わたしのわたし カカシな白痴

願いも色も ハナから無いな

全て自分が 世界が悪い

一つは全で どれも空っぽ

ごみ

ごみ

嘘っぱちの夢だって叫んだとて

私の体だって夢の靄

脳髄をのたうちまわる刹那の享楽が

歪められたお釈迦様の姿をスクリーンに映したとて

所詮ただの映像じゃ

偽物だってわかるだろ

全部嘘だって言ったって

何処かには風に飛ばされてしまうから

願いを持てなんて

抜け殻の世界に魂なんてあるものか

ただただ曖昧の中庸の揺らめきが吐き出しただけの産業廃棄物に

今の私は永遠に今に止まり続ける

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