どろり酩酊。

かぎのない
屋上で
コンクリに
飛んだとて
脳髄が
溶け出して
この私
消えぬまま
灰色のコンクリが
どろどろと
溶け出して
沼のごと
心臓に
取り憑いて
のみこんだ
ペラペラの
感情と
嘘っぱち
自我だけの
空っぽな
人間に
人生は
ありませぬ

「なんで私は一にも0にもなれないんですか、バグですか。意思を、いやせめて感情をください。感情を願うことすら思えないから、欲しいと思い込んでるんだ。助けてくれ、助けてくれ、何かを何か何か、助けて欲しいと思わせてくれ、なんでもいい、だから、だから、」

目が覚めた。目は覚めなかった。

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