【著者必見、1動画で100冊の本を売った戦略の裏側】
最近、ぼくのまわりで本を出す人が増えてきました。ぼくの運営するコミュニティfor youでも商業出版する人が増えています。
昔は本を出すなんてめちゃめちゃすごいだと思っていましたが、まわりにたくさん本を出す人がいると、不思議なもので自分も出せるんじゃないかなぁ〜と思えてきます。実際いろいろご縁が重なりぼくも2019年に1冊目の本『KPI・目標必達の動画マーケティング 成功の最新メソッド』をMdN社さんから共著で出版させていただきました。
ただ本を出せても、広めていくことはなかなかむずかしい…さらに時代は出版不況。ということで、ぼくはSNSの専門家でもあるので「発信で本を売る」を実例をもとにシェアしたいと思います。
本の認知を広げるではなく、本を売る方法
ポイントは発信で本の認知を広げるではなく、本を売るところまで結果を出す方法。インフルエンサーの人ではなく一般的なビジネスパーソンがやる方法としての紹介です。
認知を広げるだけならバズりやすいTikTokやTwitterが効果的だと思います。しかし、日本人の平均収入が下がり続けるなか「お金を出していただく」という点では工夫が必要です。ハズレを引きたくないので、中身を実際に見て確かめられることが大事。そこで、長時間で中身の良さを担保できる…と考えるとYouTubeになりますね!
事例をもとに解説します
ぼくがYouTubeを本格的にやり始めたのが2020年3月から。普段はSNS活用やコミュニティ運営やビジネスのこと、自分の強みや脳のしくみや習慣など人生に関わることの2つについて発信しています。
本の紹介は今まで動画は2本作りました、つまり2冊の本を自分のチャンネルで紹介。
1つ目は8,000再生で30冊以上
2つ目は6,000再生で100冊以上
売れています。
本専門チャンネルではないぼくのYouTubeとしては1本の動画を出すだけでこの冊数が売れていると考えるとなかなかコスパはいいのではないでしょうか?
2つ目の方が再生数が少ないのに売れる数が多いのは、ぼくのチャンネルとの親和性もあるのと、1つ目の再生のわりに売れなかったのが著者の方に力になれなかったという歯がゆさがあり、動画の作り方を改善したからです。(後半で詳細解説)
この冊数はあくまで動画の概要欄に貼ってあるアマゾンリンクから購入された冊数なので、実際は楽天派の人がいたり、動画を見て本屋さんで買ったりしている人もいると思います。またすぐに買ってない人もこの数には入らないので実際の販売数はもっと多いかと思います。2つ目の動画は動画を出した頃にアマゾンの在庫切れでしばらく買えなかったのでさらに多く売っているでしょう。
要チェック1. YouTubeのタイトルにを気をつけよう
「本を売る」と考えた時には動画タイトルはかなり気をつけた方がいいです!
何に気をつけるか?
答えは「検索されるワードか?」です。
NG例
お知らせがあります!
報告です!
ビッグニュースです!
本を出版します
上記はめちゃめちゃもったいないです。
ファンがたくさんいるインフルエンサーの人はそれでいいと思います。が、ぼくくらいの一般人がやる戦略としてはかなり機会損失です。自分のファンの人はいいと思うのですが、一般人はファンの母数が少ない。つまり売れる範囲が限定的かつ動画をわざわざ作らなくても他のSNSの周知で買ってくれる層。
人が検索するワードをタイトルに入れることが大事。
書籍のタイトルが検索されるワードなら書籍のタイトルをそのままでもいいし、書籍のタイトルそのままだと検索があまり広がらないなら想定読者が検索しそうかつ思わずクリックしたくなるタイトルに変換する必要があります。
1つ目に作った本の紹介動画は本のタイトル『「個人」「小さな会社」こそ ブランディングで全部うまくいく」をそのままYouTubeのタイトルに持ってきています。
検索されるキーワードが「ブランディング」でかつ、本の主要タイトル最初にこのワードが入っている、本のタイトル自体に読者へのベネフィットがわかりやすく表現されていた、という3つの点で良かったので。
2つ目はの動画は逆に本のタイトルを一切入れていません。
本のタイトルは『「強み」「知識」「顔出し」ナシでも成功できる SNS共感起業』
本のタイトルとしては魅力的なのですが、検索ワードのタイトルとしては弱い点、「SNS共感」というキーワードを入れるとインフルエンサーのゆうこすさんが検索上位に上がってくるため。
ですので、検索される「SNS」「使い方」「集客」「伸ばし方」をタイトルのキーワードに入れつつ、悩みにフォーカスして最初に「失敗しない」を入れて『失敗しないSNSの使い方、集客、伸ばし方講座』
にしています。
要チェック2. 中身は出し惜しみしない
出し惜しみすると買ってくれないんじゃないかと思いますが、視聴者は中身のノウハウを知りたいので出した方が良いです。
1つ目の動画も本の要約なのでわかりやすく説明して12分。
2つ目の動画はかなり詳細解説をして28分のロング動画。
1つ目の動画の再生数が8,000回と高いけど、2つ目の動画の再生数が6,000回と少ないけど2つ目の動画が100冊以上売れている理由の1つがここです。
中身を全編にわたって解説をしつつも、項目ごとに本を読みたくなる布石を打っています。ぼくの役割としては著者さんの本が売れることが1番貢献すべきことだと思うので。
具体的にどのようにしているかというと
「全部で5つ解説をしていますので、紹介していきますね!」
で例を3つあげて、後の2つは本を読んでね!
とか
ノウハウを説明して、さらに本には〇〇について詳しく解説しているので〜と布石を打っています。
つまり、視聴者さんが満足する動画のクオリティにしつつも、著者さんにお返しできる導線をいかにデザインするか?というところを念密に台本に落とし込みました。
ぼくは「話がわかりやすいです!」とよく言われますが、トーク力が優れているのではなく、台本をしっかり作り込んでいるからです。現に台本を作るようになってからYouTubeの重要指標である視聴維持率は10%伸びました。
その他
タイトルのつけ方の工夫は他にもあったり、サムネイルもポイントはあるのですが、長くなりそうなのでその点は割愛しますね
著者権に注意
ちなみに本の著者や出版社の方、担当編集者の方が動画を作る場合は上記のやり方で良いのですが、第三者の人が動画を作る場合は著作権に注意が必要です。
著作権には引用のルールというのがあり(ルールは解説すると長くなるのでググってください)、本の要約は厳密に言うとグレーというか、アウトです。ただ著者側からすると、宣伝になるとプラスになるので本人や出版社さんがOKすれば大丈夫ですし、ダメと言われたらダメというところ。
ぼくもそれを知っているから、直接著者を知っている人かつ事前に本をYouTubeで紹介していいですか?と聞いてOKをもらったので動画にしています。内容については事前に確認はしていませんが、普通の人なら「動画にそんなに出さないでください」と感じると思いますが、著者のふたりともマーケティング領域のプロフェッショナルでもあるので、ぼくがどうしてこのような動画にしたのか、の意図を汲んでくれると思っているのでこのような動画を作りました。
第三者の方が動画をつくる時はここらへんも確認してやるといいかと思います。
まとめ
YouTubeは一度発信して流れしまうSNSと違って、資産性のあるメディアなので本を中長期で認知、販売していくのには有効なメディアです。
このnoteを読んで実践して世の中に良い本が広がればぼくもうれしいです。
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