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学校の機能〜家庭の視点から。

仕事柄、不登校のお悩みを伺うこともある。

それが「引きこもり」にまで発展しているケースも少なくなく、いずれにしろ対応は難しい。

そんなことは改めて僕が言うまでもなく、様々な支援者・支援団体が伝えていて、そのノウハウなども蓄積されてきているようだ。

僕はぶっちゃけそこまで勉強熱心な方ではないので、それら蓄積されたノウハウを横断的に知っているわけではないが、僕にも一応、対応の基本スタンスがある。

学校に行かそうとしない。

というものだ。

よくわかってないけど、これはたぶん、多くの支援者に共通する基本的なスタンスだろうと思う。

ただ…

だからといって本人が何もしなくていいとは僕は思わない。

そして

だからこそ僕は、不登校がらみのお悩みを聴くと大抵…「学校の役割」の話をする。法的な意味ではなく、あくまで現実的な話。今日はそんなことを書いてみようと思う。

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学校は、地域の子どもたちが平日の朝から夕方までを過ごす場所。

勉強や体育などの知識・技術・体力を育むためのカリキュラムがあり、給食によって栄養も確保できる。

大抵の場合は集団生活で、行事などもあり、それらを通して交友関係を結ぶこともできる。多くの人にとって「同級生」はいくつになっても特別な存在だ。

規則正しい生活習慣や、学童期の貴重な思い出も学校で形成される部分が少なくない。

つまり…

子どもにとって学校とは、学力・体力・友人・習慣・思い出などが得られる場所だ。しかもほぼ無料で。

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では…

家庭にとって学校とはどんなところか。

一番大事なのは「預かり」の機能だろうと僕は思う。

朝から夕方まで、子どもが学校にいる。朝送り出せば夕方帰ってくるまではある程度安心して自分たちの生活を送っていられる。仕事や家事をするための時間、子どもを預かってくれる場所…それが学校だ。

ま、最近は「自分の代わりに子育てしてくれる場所」と勘違いしている保護者も多いようだし、その一方で力不足・思慮不足の教員によって預かり場所としての機能すら果たせてない学校も多いようだけれど。

いずれにしろ学校は、その本来の意図はともかくとして、家庭にとっては子どもを預かってくれる貴重な場所だ。

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つまり不登校とは、子どもの様々な能力・資質を伸ばすチャンスと、保護者の時間を確保する機能が失われるということ。

そりゃ本人だけでなく家族にとっても大問題だ。

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ここで「だから行政がなんとかしろ!」と言うのは不適切だ。間違ってはいないが、そんなことどれだけ叫んだって目の前の家族は誰も救われない。

大切なのは少しでもいいから現実を動かすこと。

ただし…

どうしても受け止めなければならない現実がある。それは…

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こんにちは!へいなかです! 非行少年の地域定着支援を仕事にするべく、経済的な基盤をつくるためにアレ…

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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。