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求人広告の楽しげなバーベキュー写真という恐怖

私の職場は米屋で、食品であるからして、夏場は冷房を効かせた環境で快適に過ごせる。
逆に暖房を使えない冬は、ちと厳しい。

この職場においての暑さのピークは、冷房をつけるにはSDGs的に少し"はばかられる"、日中の最高気温が25℃〜28℃辺りの、ちょうど今頃の時期である。

工員は私だけの、ひとり工場長スタイルのため、つけるつけないも、温度設定なども自身の裁量だけで自由に決められるのは、とても良い。
おまけにこうしてスマホをイジりながらnoteも記せる。
真夏なのに冷え過ぎる職場のために羽織物を持って行く必要もないし、極端に暑がりな男性社員と女性社員による温度設定の攻防もない。
寒がり中年男性の私は、この場合は女性側である。

今どきキンキンに冷えた職場なんてものはないだろうか。
あるとしたら、朝から大声で長々と唱和させられるようなブラック企業みたいなところは、未だにその温度設定のイメージ。
求人広告に皆でバーベキューしている写真を使っていたりするようなところ。
その実は知らないが、あくまでイメージ。
でも、実際にそうだったとの話しは聞いたことはある。冷房ではなくブラックの部分。

ブラックではないにせよ、ああいった写真に釣られて「何か楽しそう」だからと安易に応募してしまう人も少なくはないのだろうが、そこは一度立ち止まって、そもそも自身がバーベキューを楽しめる人種であるか否かを考えた方が良い。
また、経験不問、誰でもウェルカムみたいな文言を並べてはいるものの、、会社側がその写真を載せるのは「こういうノリのバーベキューで楽しめるパリピ的な人種求む」とのメッセージだと捉え、むしろそれが本丸、全てであり、あるいは非常にわかりやすいとも言える。

ところで、私はそれにまつわる嫌な思い出も、そもそもやった記憶すらないのに、バーベキューの写真に何らかの警戒心を持ってしまう節があるのだが、それは特に殺人などの凶悪事件のニュースにおいて、加害者、被害者の写真にバーベキュー時のものがよく使われていることに起因する部分があるような気がすると、ふと思った。
実際のところは知らないが、その写真が多用されているイメージが、私にはある。
楽しい表情と事件とのギャップ、コントラストが付くから重宝するのだと、勝手な推測。
もしくは、最も楽しげな表情の写真を選ぼうとすると、自ずとそこに行き当たる、とか。

散歩好きの私が犯罪を犯す、あるいは巻き込まれたとしたら、その道中のにこやかな表情の写真が使われるだろう。
近いところだと、先日の旧古河庭園にてバラに囲まれたものなんかは、事件とのコントラストがクッキリと付いて、さらに美しさの裏にトゲがあるバラという花が何かを暗示しているのではないかと、そんな部分まで網羅してしまう、気の利いた写真だ
来たるべき時に備えて、使われやすいようにあらかじめ何らかのトップ画像にしておくか。
フラグを立てているわけではなく、当然、その予定もアテもない。
晴れて使わずに全う出来たなら、遺影に回そう。
こう考えると犯罪写真と遺影って似て非なるものだが、明日は我が身という意味では、紙一重とも思う。

ところで、しばらく求人に目を通していないため、今もバーベキュー写真というある種の伝統が残っているのかは未確認だ。
だいたい10年前程の記憶で記している。

私なら、コーヒー片手に散歩しているような写真には、ちょっとそそられるかもしれない。
そのロケーションが原宿、表参道辺りは厳しいが、休日の浜松町、大手町辺りなら良し。
そんなことより仕事内容こそが重要だろう。

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