フェスティバル
ワルツの中心に踊りがあって
火の輪が彼らをクルリと包む
笑顔のとなりには悲しみもあり
手拍子もそれぞれ気味が悪い
娘たちは花のかんむりを
少年たちは薔薇のたすきを
泣くことは断じて許されない
来るべき瞬間を踊り待つしかない
炎に放り込むその物体たちは
どこかで見たことあるような
ざわめく頭上で閉じた月は
ああまたなんだと呆れ顔
椅子と机で戯れる影は
ありとあらゆる欲の塊
ほとぼり冷めるまで歌いましょう
世界が変われば夜も明けよう
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