キッチン 14 笹倉平常 2023年10月31日 19:00 選んで切る野菜の具材たちの言い分せめてもう一言ぐらい聞いてやろう静まり返ったキッチンの隅っこがたまに空間が裂けているみたいで少しずつ光が刺してきてえ?となるちょっとだけ遡ること5分ぐらいその頃はまだ野菜の具材たちにも清らかな未来のビジョンがあったろうその言葉の端端にはきっともっと直向きな農作業の繰り返しによるグルーブの切れ端のようなものがいくらか見受けられたかもしれないね素っ裸の私はそれらの声に耳と目と鼻を利かせながら対応するも未熟すぎる知性のせいなのか凍えた身体を温めるための火と理屈をスパッとぶつ切りにする人間ならではの悪意を拗らすばかりもし空腹が理性を蝕んでいると科学的に立証されていたのなら?野菜の置き場に困るとそれらを宇宙船のような場所に盛り付けた ダウンロード copy この記事が参加している募集 #自由律俳句 32,040件 #日記 #小説 #詩 #現代詩 #自由律俳句 14 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート