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サーティーン

わたしの未来と放火魔は
いつも一緒に暮らしていた
時折り行う カラダの交わり
どこか 許してしまっていた

赤い空 飛べる鳥
羨ましかった あの子の笑顔

心を棲み家に 放火魔たちは
いつでも気楽に生きていける
ちっちゃな船で 孤島を出て行く
彼らに強く 手を振れるから

澄んだ水 そこでしか生きれない
美しい弱さを 諦められない

その先にある光を なんと呼ぼうか
迫りくる闇と 遊べる仲ならば
この街の暮らしを なんと呼ぼうか
燃やし尽くしてと 焦がれる頃には

選びきれなかった その未来だけ
昔を想像できない 灰と名乗れる

どこにもいかないで 放火魔は
いつか会えるよと希望を灯した
名もない丘の 優しい歌だけ
抱きしめていいよと 風は答えた



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