エビデンス

みなさんこんばんは、今日は雨が降っています。雨に濡れながら自転車で帰宅しました。風邪を引かないことを願っています。

さて、今日はエビデンスについてお話しして行きましょう。

みなさんエビデンスという言葉はご存知ですか?

エビデンスは英語でevidenceと書き、ロングマン現代英英辞典では下の通り書いてあります。

facts or signs that show clearly that something exists or is true

和訳すると「何かしらのものが存在したり、それが信じてあることを明らかに証明する要因や証拠」となります

簡単に言ってしまえば「根拠」のことです。カッコつけて英英辞典を使ってみました笑

みなさん情報をどのような媒体から得ているでしょうか?

例えば、レポートを書くときに本を使ったり、人に聞いたり、インターネットを使ったりして情報を得て書いていると思います。

この時のインターネットを使ったときには色々な情報が出てくると思います。

例えば、みかんについて調べたいとします。今ちょうど食べていたので選んでみました。

みかんとsafariで調べると約76,300,000 件の結果が出てきます。

ここでさらにみかんを食べると身体にどのような影響があるかを知りたくなったので、みかん 効果 と調べました。

そこでは、色々なサイトが出てきます。

あるサイトでみかんの栄養と効能についてみてみました。

ここでは主にみかんに含まれるビタミンcとβ-クリプトキサンチンについて述べられていました。

さらに続けて、ビタミンcについては免疫向上の効果、動脈硬化や脳梗塞の予防、美肌効果などについて述べられ、β-クリプトキサンチンについては骨粗鬆症、2型糖尿病の予防効果などについて述べられていました。

このページにどこどこの研究で〇〇の予防効果がみられましたなどと書いてあり、信じてしまうような書き方がなされていました。

もちろんこれが本当の可能性もありました。

しかし、これがでっちあげの可能性もありますよね。

予防効果が見られた研究の論文の出典については記されていませんでした。

出典がないと本当にその効果が証明されたのか確かめることができないのです。

今回のあるウイルスの騒動で様々なデマが流布されました。

僕が一番面白いなと思ったデマは、「そのウイルスは熱に弱く26度から27度のお湯を飲むと殺菌効果がある」というものです。

よくよく考えれば、分かるようなものですが、なかなか分からないのでしょう。

そもそも30度程度の熱で殺菌されるのであれば、体表面の温度が36度程度なのですから、体内でそのウイルスは不活化されて、感染しても症状は出ないはずなのです。

ですが、知識のない人はこれを信じてしまうのでしょう。

そもそもこれの出典はどこなのだろうか。

これはどのような研究を経て証明されているのだろうか。

上の2行のように考えて欲しいのです。

今得た情報はどのような研究へ経て証明されてきているのだろうか。

医療の研究の世界ではエビデンスレベルというものがあります。

レベル1からレベル6までありますが、レベル1が一番信用できるものでレベル6が一番信用できないものになっています。

それぞれの研究には、このようにエビデンスレベルが示されており、これを見てどのくらい信用していいものなのかを考えるのです。

医療の世界では、このエビデンスレベルを見て、実際患者さんに治療を施して行くのです。エビデンスレベルの低いものを患者さんに実践されるべきではないのです。

このように医療や科学の世界ではエビデンスというものを重要視しています。

エビデンスが低ければそれは患者さんに実践されてはならないのです。

EBM(Evidence based medicine)やEBN(Evidence based nursing)といった根拠に基づいた医療、根拠に基づいた看護という言葉があるほどエビデンス、根拠と言ったものは重要なのです。

みなさん日々得ている情報は本当にエビデンスがあるものですか?

もう一度それを考えて情報を獲得、調べ物をしてみてください。

医療職者の皆さん、今患者さんに行ったことは本当にエビデンスのあるものですか?

もう一度本当にエビデンスがあるものなのでしょうか。

立ち帰ってエビデンスがあるか考えて実践していきましょう。

ではまた明日お会いしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?