「カポーティ」 ジェラルド・クラーク (著), 中野 圭二 (翻訳)
聞かれもしないのに、自らの内情をあけすけに好んでしゃべりたがる人が往々にしてそうであるように、彼女は直接的な質問をされたり、細部の説明を求められたりすると、とたんに防御が固くなった。
(「ティファニーで朝食を」より)
カポーティは「ティファニーで朝食を」の原作者でもあり、多くの作品を発表した小説家なのですが、作家本人が非常に有名な人でした。こちらの映画を見て興味を持ったので、小説「冷血」「叶えられた祈り」のほかに伝記も読んでみました。
ジェラルド・クラーク版は、子供時代から若かりし日について多くのページが費やされています。
付き合った男性の娘を養女にして映画スターにしようと奮闘するなど、「冷血」を発表後、小説が書けなくなった時期に迷走しているエピソードも面白かったです。
引用
当時トルーマンが付き合っていた恋人についての描写↓
その他の伝記関係
ジャクリーン・ケネディ姉妹と親しい付き合いがあり、社交の場でジョークを言いパーティを盛り上げる。噂話に尾ヒレをつけたり、気を許した相手の秘密を聞き出す。
それらの内輪ネタを題材に「叶えられた祈り」を執筆したため上流社会からは追い出されますが、それを機にアンディ・ウォーホルなど新しいセレブたちとの付き合いが始まります。
ジョージ・プリンプトン版の伝記では、いろんな人の証言を集めてあるので、思い出話の内容が全く違ったりするところが面白かったです。こちらもそのうちまとめたい
(Amazonの表記が高いですが、中古200円くらいで買えます)
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