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社員の成長のために必要な”否定”との付き合い方。後編 【2夜目 第6話 (全6話)】

青山でデジタルプロダクションを営む5人の社長たちが、夜な夜なお酒を酌み交わしながらへべれけで語る馬鹿馬鹿しい笑い話や熱いクリエイティブ論をゆるっと公開中。ぜひ第1話からお読みください。

へべれけになった人
今村 玄紀(BEES/HONEY INC)今夜も堅実!最年少敬語おじさん。
加藤 琢磨(SHIFTBRAIN Inc.)今夜は衝撃!ホワイトボードおじさん。
定金 基(COPILOT Inc.)今夜は突然の!ファシリテーターおじさん。
田口 亮(FOURDIGIT Inc.)今夜ももちろん!スピード飲酒おじさん。
村田 健(SONICJAM Inc.)今夜も安心!最年長まとめ役おじさん。

今村:
案件を受けるメンバーの80点のアウトプットでも案件に必要なラインを超えられるっていうことが、アサインの条件なんじゃないかなと。

加藤:
僕も最低限のラインを守るっていうのは仕事なので、やっぱり当たり前だと思っていて。規模や予算が大きな案件は当然優秀な人達が集まると思うし、規模が小さかったり正直に言って予算が厳しい案件には若手が集まると思うし、それぞれのなかでパフォーマンスを最大化するっていうのは自然なことなんじゃないかな。

定金:
じゃあ、”いまここで「こうした方がいい」って言えば、今以上のものになるな”って時も、社員に指摘したりしないです?

加藤:
仕事を受けているのは本人なので、基本的にはしないようにしてますね。
そもそも、余程のことがない限り皆ちゃんとやってくれるというか。僕がなにか言ったことで80点のものが100点になるとも思ってないですし、本人が実力を出せない時って何かほかの案件で対応しなきゃいけないことが重なったとかそういうことの方が多い気がしてるので、指摘するよりもそういったことが起こらないようサポートするのが時分の役目かなって考えてますね。

定金:
…僕、色々言っちゃいますね。

田口:
指摘しちゃいます?

定金:
お客さんからお金をもらってる以上、ちょっとでもいいものを渡したいじゃないですか。自分がそれを言うことで少しでもいいものになるなら、サボれないって思うんですよね。

田口:
うん。

定金:
ただ、僕は”自分の判断が本当に正しいのか”ってところはすごく考えるんですよ。少しでもジャッジに悩むようなら言わない。悩まない時は絶対に言います。それが、クライアントに対する失礼のない姿勢なんじゃないかって思ってるんですよ。

加藤:
僕もホワイトボード叩き割ってたときはそんな感じでしたよ(笑)

定金:
自分からホワイトボードの話を(笑)

田口:
(笑)

加藤:
その頃は、”自分の会社”って意識がすごく強かったんですよね。でも、自分は一番下で皆のパフォーマンスを活かす役割なんだって思うようになってからはそういうことは一切なくなりましたね。

村田:
うーん。”その通りに直さなくて全然いいけど、こういう風にするってのもあるよ”くらいに言うことはあるかな。自分のやり方じゃないとだめだってことはないけど、それこそ何も教えないのは違うと思うし、考え方や意識を伝えたいケースは全然あるんだよね。

加藤:
そうですね、それはありますね。

村田:
案件の反省会とかもするなぁ。今回ここまで出来たけど、本当はここまで行けたんじゃない?とか、次への期待を伝えたり、それが一番建設的かなーって。あとは、加藤さんも言ってたけど100点行けなかった要因って本当に色々あって、社員側のコントロールできないものが原因ってケースも多いから、そこは見誤らないようにと思ってるよね。振り返って次に活かせれば全然いいんじゃないかな。

今村:
案件をやる度に成長していくことが大事ですよね。前回より良くするっていうことを繰り返すだけで、今回本人のなかで80点だったとしてもそれはきっと過去の自分が出せなかった100点になってるというか。

定金:
いま80点とか100点とかって話になってるけど、”時間かければいくらでもいいものつくれる説”みたいなのあるじゃないですか。

村田:
よく言うやつね。

今村:
うちは、時間は相当に用意しますね。

定金:
うわ、言い訳させないやつだ…。

今村:
(笑)時間の確保はしっかりするんで、クオリティを上げたいって考える人にとってはやりやすい環境だと思います。できない人にとっては確かにプレッシャーになるというか、厳しい環境かもしれませんが…。

定金:
田口さんとこは?

田口:
僕自身は、すごく難しい問だなって思ってるんですよ。”時間かければいいものつくれる”という考え方がベースにあって、前提として時間や環境を確保するとしても、結果いくらでもやれるだけやってしまう。いいものを作るためには必要なんだけど、案件の予算は決まってるなら、予定外の時間をかけてクオリティを上げればあげるほど、予算に対してそのクリエイティブの価値が、ある面、下がってしまうというか。

定金:
収支も含めてジャッジする?

田口:
収支が全てじゃないとは思います。でも、デザインやクリエイティブに対する価値が下がってしまうとしたら、決して健全な状態じゃないじゃないですか。

村田:
それはそうだね。

田口:
今日すごく真面目な話ししてますね。

加藤:
へべれけ感が足りない?(笑)

田口:
アイデンティティー失ってますね(笑)

村田:
じゃあ、そろそろ終わろうか。

定金:
さては健さん、眠いんですね?

村田:
…いや、別に、そんなことないよ?

加藤:
これだと、へべれけトークは毎回健さんが眠くなって終わる、みたいな流れになりそうですね(笑)

村田:
うん、俺のことはオチに使ってくれていいよ。これでオチになるのかわかんないけど。

今村:
次回も楽しみですね。

第3夜へつづく、かもしれません…!

話を聞いた人
aya.h(Facebook)インターネットとお酒がすきな"非"ライター。
絵を描いた人
仲村直 (Tumblr)お酒は控えめイラストレーター。
乾杯したお店
五丁目 千 きいろ(Facebook)魚が美味しい外苑前の会席料理店。

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