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社員の成長のために必要な”否定”との付き合い方。前編 【2夜目 第5話 (全6話)】

青山でデジタルプロダクションを営む5人の社長たちが、夜な夜なお酒を酌み交わしながらへべれけで語る馬鹿馬鹿しい笑い話や熱いクリエイティブ論をゆるっと公開中。ぜひ第1話からお読みください。

へべれけになった人
今村 玄紀(BEES/HONEY INC)今夜も堅実!最年少敬語おじさん。
加藤 琢磨(SHIFTBRAIN Inc.)今夜は衝撃!ホワイトボードおじさん。
定金 基(COPILOT Inc.)今夜は突然の!ファシリテーターおじさん。
田口 亮(FOURDIGIT Inc.)今夜ももちろん!スピード飲酒おじさん。
村田 健(SONICJAM Inc.)今夜も安心!最年長まとめ役おじさん。

定金:
加藤さんはどうなんですか?いまでこそ連続16日休暇とかやってるけど、どうせ昔は荒れてたんでしょ?

加藤:
そうですねー。熱くなりすぎてホワイトボード叩き割ったりしたことならあります(笑)

田口:
マジで?!(笑)

今村:
これタイトルにした方が良くないですか?”昔ホワイトボードを叩き壊していた社長がいまでは…”っていう(笑)

加藤:
やめてください(笑)

田口:
でもそれって加藤さん自身が変わったってことですよね?いまじゃ想像もつかないですし。

加藤:
“怒る“ってことは、いま絶対やらないです。若いときは自分の熱量の扱い方がわからなくってそういうことになってたと思うんですけど、やっぱり”怒る”って恐怖政治を生むというか、不要な上下関係ができてしまってダメだと気づいたんですよね。なんにも良いことにならない。

田口:
うん。

加藤:
いまは、自分は会社の中で一番下でいいと思ってます 。問題があるなら怒る以外の解決方法を考えればいい。

村田
“怒る“と“叱る“も違うよね。

加藤:
怒るっていうのは感情的なもので、相手を萎縮させてしまうじゃないですか。だから、本当に伝えたいメッセージが伝わりづらいですよね。受け手側も”怒られないようにしよう”ってなってしまったり、本質的な部分を取り違えてしまいやすい手法というか。そこがブレずにできることが“叱る“なのかなって思ったりするんですけど、僕にはなかなか難しかったですね。

村田:
何かミスをしたとか、明らかに本人が失敗に気づいてるときって、もう怒ったり叱ったりする必要ないよね。”倫理的におかしい”とか”人として…”みたいなものがあれば叱るとかさ。

定金:
そのレベルのことってなくないです?犯罪に手を染めるとか?

加藤:
(笑)捕まる程のやつは怒るとか叱るとかってレベルじゃないので外しましょう(笑)

今村:
難しいのは、”人格否定”ってやってはいけないことだと思うんですけど、”もっとこういう風に考えたほうがいい”とかってアドバイスは人格否定に繋がりやすい面があるなと。”人を叱るときは思考じゃなく行動を”とかって話も聞くので、思考に関する発言ってしてはいけないものなのかな…って気を遣うんですよね。

村田:
うん。

今村:
でも、行動って思考に基づくものだから、本質的なのは思考側だと思うんです。そこが、難しいなと。考え方について伝えたいけど、それは考えの押しつけにも繋がるので、経営者という立場でそれをやってしまうと独裁になるというか。

加藤:
うん。”お客さんのことを想えばこう考えるはず”とかっていうのは確かにあるんですけど、僕らが言うよりも、お客さんに言われる方が圧倒的に響くというか、価値があるんですよね。なので、失敗させてあげられる余裕を持てることが大事かなって思ってます。

定金:
“環境を変えることでしか人は変わらない”って話もありますよね。直接相手に変われって言っても意味なくて、変われる環境を用意するしかないっていう。

村田:
それって会社で言うところの、組織を変えるとかそういう話だよね。

定金:
まぁ、例えば僕が健さんに変わって欲しいとして、ただ変わってくださいって言うよりも、何か環境を変えたほうが変わりやすくないですか?っていう話だとは思うんですけどね。

田口:
メンバーの出したものが、お客さんの需要と違っていることもあるじゃないですか。お客さんのためにも、本人の成長のためにも、否定をしなきゃいけない。でも、本人からすれば考えたものや生み出したものってやっぱりかわいいと思うし、どう否定しても傷つく部分はあると思うんですよね。そういう業務上必要な否定って、どう扱うのがいいのかなって。

定金:
お金を出してくれているお客さんがいる以上、やんわりとは済ませられないよね。会社として出せるクオリティを下回ってるときに「担当した社員が成長途中なんで」とは通用しないじゃないですか。

今村:
メンバーにどう伝えるか、ですよね。そもそも”会社として出せるクオリティに達するまでは厳しいフィードバックをする文化”が形成できてればそのまま伝えてもいいと思うんですけど…。お客さんに言われる方が価値があるんですよね。

第6話につづく…!

話を聞いた人
aya.h(Facebook)インターネットとお酒がすきな"非"ライター。
絵を描いた人
仲村直 (Tumblr)お酒は控えめイラストレーター。
乾杯したお店
五丁目 千 きいろ(Facebook)魚が美味しい外苑前の会席料理店。

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