【形意拳譜】拳経云、拳経歌曰

拳经云

精养灵根气养神，养功养道见天真，
丹田养就长命宝，万两黄金不与人。

精は霊を養い根気は神を養い、養功養道は天真（偽りや飾りけがない様子）に触れ、
丹田を養い育てることは長命の宝、万両黄金を人に与えず。

拳经歌曰

头打落意随足走，起而未起占中央；足踏中门抢他位，
就是神手亦难防。肩打一阴返一阳，两手只在洞中藏；
左右全凭盖势取，束长二字一命亡。肘打去意占胸膛，
起手好似虎扑羊；或往里拨一旁走，后手只在肋下藏。
把打起落手头挡，降龙伏虎霹雳闪；天地交合云遮月，
武艺相战蔽日光。胯打中节并相连，阴阳相合必自然；
外胯好似鱼打挺，里胯藏步变势难。尾打落意不见形，
猛虎坐卧藏洞中；背尾全凭精灵气，起落二字自分明。
膝打几处人不明，好似猛虎出木笼，和身展转不停势，
左右明拨任意行。足打踩意不落空，消息全凭后足蹬，
与人交手莫计备，去意好似卷地风。足打七分手打三，
五行四稍要合全，气浮心意随时用，硬打硬碰无遮拦。
臀打去意要占阴，好似返弓一力精；丹田久练灵根本，
五行合一见奇能。

頭で打つは落とす意に足の歩みは付き従い、起するもまた起しないも中央を占め、足を踏むは中門で他の位置を奪い、そうするならこれ神手でありこれもまた防ぐのは難しい。
肩は打つは一陰で一陽を返し、両手はただ洞中に隠し、左右すべては押さえ勢を取り、束長の二字が一命を滅ぼす。肘で打つは意に胸を占めて、起の手は羊を襲う虎のように、或いは中の方へ行き横に分け進み、後ろの手は肋の下に隠す。把（握り）で打つは起落で近いところを遮り、龍が降り虎が伏せ霹靂の稲妻のようで、天地が交わり合わすことで雲が月を遮り、武芸が互いに戦うは日光を遮る。胯で打つは中節を合せて相連ね、陰陽を相合させることで必ず自然となり、外の胯は魚が打ち跳ねるようで、内の胯は歩を隠し勢を変えることは難しい。尾で打つは落の意に形は見えず、洞中で隠れ坐臥する猛虎のようで、背尾は精霊気すべて担い、起落二文字で自ずと分明できる。膝で打つはどこで打ったか人にはわからず、猛虎が木の籠を出すようで、身体は輾転とし勢は止まらず、左右明らかにして動き意に任せて行く。足で打つは踏む意識があると外れることがなく、その消息は後ろ足の登り足にまかせ、人と手を交えるに計り備えさせる隙は与えず、去り行く意は巻き上がる竜巻のよう。足で打つは七分、手で打つは三分に、五行四稍は全て合わすことを要し、気を浮かせ心と意を常に用い、硬く打ち硬く当て遮るものはなにもない。臀で打つは去り行く意は陰を占めることを要し、それは精を尽くして弓を返すようであり、丹田は長く霊を練った根本であり、五行合一は一見して稀な技量である。